朝日新聞社は、経費精算業務の高度化を目的に、AIを活用した不正検知ソリューション「Verify」などを採用した。12月9日、出張・経費管理クラウドサービスを提供するコンカーが発表した。経費精算プロセスの自動化と標準化を推進することで、不正リスクの低減や入力作業の削減を図る。社員がより付加価値の高い業務へ注力できる環境づくりにつなげたい考えだ。
朝日新聞社はこれまでも、間接費管理基盤としてコンカーの「SAP Concur」を活用し、間接費領域における業務効率化およびガバナンス強化に取り組んできた。現在は、経費精算業務をワンプラットフォームで統合し、自動化と標準化をさらに推し進める方針を掲げている。今回のソリューション採用はこうした取り組みの一環であり、既存の基盤をさらに拡張・高度化させる狙いがある。
今回新たに採用したのは、Verifyに加え、交通系ICカードとの自動連携を実現する「ICCI(IC Card Integration)」、デジタルアダプション・プラットフォーム「WalkMe Premium for SAP Concur Solutions」の3つのソリューションだ。これらと法人カード連携を組み合わせることで、経費申請プロセスの自動化が可能になる。
Verifyは、重複申請など、これまで人手によるチェックでは検知が難しかった不正リスクをAIが自動で検知するソリューション。膨大な経費データの中からリスクのある申請を効率的に洗い出すことで、チェック業務の負担を軽減しながらガバナンスを強化できる。
ICCIは、交通系ICカードの利用履歴データを経費精算システムへ自動で取り込む機能を提供する。利用区間や運賃などのデータが直接連携されるため、従業員による手入力作業が削減される。これにより、業務効率が向上するとともに、入力ミスや改ざんの防止にもつながる。
WalkMe Premium for SAP Concur Solutionsは、システムの操作方法をユーザーにガイドする機能を持つ。画面上に操作手順やヒントを直接表示することで、ユーザーは迷わずに申請業務を行えるようになる。マニュアルを参照する手間を省き、新しい業務プロセスの社内定着を促進する効果が期待される。
これらの新ソリューションは、2026年3月から順次利用を開始する予定だ。対象となるのは従業員約3000名。朝日新聞社は、デジタル技術を活用して経費精算業務の高度化を進め、組織全体の生産性向上を目指す。