センコー、出荷業務にAI-OCR「Future EdgeAI」導入で省人化・効率化を実現

2024年11月5日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 センコーは、住宅・建材物流倉庫における出荷業務の効率化を目的に、フューチャーアーキテクトが開発したスマートフォン上で稼働するAI-OCRソリューション「Future EdgeAI」を導入した。フューチャーアーキテクトが10月31日に発表した。2024年7月に埼玉県戸田市倉庫に導入を開始し、10月からは神奈川県厚木市、愛知県名古屋市など4拠点に導入を拡大する。

 センコーは、センコーグループの物流を担う中核事業会社として、全国ネットの貨物自動車運送事業を核に、倉庫、鉄道利用運送、工場内物流、海上運送、国際物流など幅広く事業を展開している。住宅・建材物流倉庫では、住宅メーカーや建材メーカーの物流において、共同調達・共同配送を実現するため、個人住宅の建築に使用する住宅資材を集約し、邸別仕分け、加工、配送を行っている。

 従来の邸別仕分けの出荷業務では、作業員が紙に印刷された品番リストをもとに、配送先ごとに目視で資材を仕分けしていた。資材の外箱に直接印字または貼り付けされた品番を読み上げ確認しながら仕分けし、さらにまとめて印字された出荷用ラベルと照合し資材に貼付するなど、多くの工程と時間を要していた。

 Future EdgeAI導入後は、配送先別の品番リストをスマートフォンに取り込み、作業員は表示された指示をもとに対象資材を撮影する。AI-OCRが自動で資材の品番と個数を突合し、突合結果は作業記録として保存される。同時に、出荷用ラベルはプリンタから出力される。これにより、作業員は照合作業をすることなく、出荷資材にラベルを貼り付けられる。

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Future EdgeAIを利用した出荷業務の作業フロー

 最初に導入した戸田市の拠点では、作業員の仕分け結果を確認する検品者が不要となり、省人化を実現した。また、導入前は、各作業員が対応できる製品範囲が製品知識により制限されていたが、導入後は、製品にかかわらず対応が可能になり、作業員の多能工化が進んだ。紙のリストや資材外箱の品番を目視しての作業がなくなり、作業員の負荷が軽減するとともに、作業時間の削減や業務の効率化、類似品番の取り違い防止によるサービス品質の向上が見込まれる。

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