キナクシス・ジャパン、営業効率化へ新AI導入 調査時間半減で商談創出が20%増

2026年5月22日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 キナクシス・ジャパンは、ターゲット企業に対するキーパーソン調査や部署名特定、アプローチ準備といった営業活動の効率化を目的に、大手企業開拓支援AI「Sales Retriever」を採用した。5月21日、Sales Retrieverが発表した。複数社の一括調査が可能になったことで、1社あたりの調査時間を半減させるなどの成果を上げている。情報収集のスピードを加速させることで、限られた体制における効率的なアウトバウンドでの商談創出を進める。

 キナクシス・ジャパンは、需給計画や在庫最適化などを支えるサプライチェーン計画領域のクラウドソフトウェアを提供している。国内ではハイテク、自動車、半導体、製薬など、ものづくりに関わる幅広い製造業の企業を対象に事業を展開している。同社のBDR(新規開拓型のインサイドセールス)チームは2名体制であり、限られた人的リソースのなかで約400社を担当し、業界ごとに分担して企業開拓を進めていた。しかし、従来の海外発の営業データベースやSNSでは、日本企業特有の部署や担当者情報を十分に捉えきれない課題があった。そのため、1社ずつ企業サイトや公開情報の人事ニュースなどを手作業で探す必要があり、人探しだけで1社あたり1時間以上を費やすこともあった。また、企業の組織変更に伴う最新情報の追従が難しいことに加え、近年の厳しい代表電話の取り次ぎに対応するため、正式な部署名やフルネーム、アプローチのための文脈情報を効率的に揃える仕組みが求められていた。

 採用にあたっては、複数企業をまとめて一括で調査できる点や、収集されたデータがアプローチに活用しやすい形式で整理される点を評価した。また、AIが自動生成する提案ドラフトの作成において、元となった公開情報の出典リンクが明示される機能の安心感も選定のポイントとなった。ゼロからメールや電話の切り口を考える必要がなく、自分で一次情報を確認しながら迅速に動ける実用性を評価して導入を決めた。

 Sales Retrieverの導入により、BDR業務の初動は高速化した。従来のように1社ずつ個別検索を繰り返すことなく、例えば40社をまとめて一括で検索にかけ、組織の攻略情報を効率的に手に入れられるようになった。これにより、従来1時間以上かかっていた1社あたりの調査時間は約30分へと短縮され、調査にかかる時間をおよそ50%削減している。

 成果面では、正式な部署名と担当者のバイネーム(フルネーム)を正確に押さえられるようになったことで、工場や本社の代表電話から対象者を呼び出す際の手続きがスムーズになり、本人への接続率が向上した。また、AIが提示する提案文脈のドラフトを参考にすることでコンタクトまでの時間も短縮された。これらの要因が重なり、結果としてチーム全体のアポイント創出数は約20%増加した。調査にかかる事務負担を抑えながら、個別化された質の高いアプローチを実践できる体制を確立している。

 今後は、連絡先データベースの枠を超えたリサーチ基盤として活用を深め、より精度の高い企業開拓と個別アプローチの最適化を継続していく。

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