協栄産業は、Orange MoonのAIマニュアル自動作成・共有サービス「ManualForce」を活用し、社内マニュアルの整備と業務の標準化を進めている。8月27日、Orange Moonが発表した。営業アシスタント業務や基幹システムを中心に約200件のマニュアルを整備し、業務の属人化解消や手順の可視化につなげている。
協栄産業は、半導体・FA事業とシステム開発事業を中核に、エレクトロニクス分野を幅広く手掛けている。半導体や電子デバイス、産業機器の販売から、ソフトウェアや組込みシステム、IC設計の開発まで幅広く展開している。同社では社内の業務改善を進める中で、公式な手順書と呼べるものがほとんど存在せず、担当者ごとに個人のメモやExcel、PowerPointなどを独自のマニュアルとして管理している状況が課題となっていた。フォーマットや作成方法が統一されていないうえ、更新が続かずに形骸化し、実際の作業者にしか分からない手順やルールが残ることで、業務改善前の現状把握に多くの時間を要していた。
公式な手順やルールが確立されていない環境では、業務移管や担当者交代の際にトラブルが生じやすい構造になっていた。トラブル発生時に原因を調査すると、上長が把握していない手順や不要な作業が存在することもあった。また、業務実態を把握するために地道なヒアリングを重ねても、改善担当者個人の記録にとどまり、体系化されたマニュアルとして残らないため、担当者の異動や退職のたびに業務把握を一からやり直す状況が続いていた。
こうした状況を打開するため、営業アシスタント業務の改善プロジェクトを機にManualForceの活用を検討した。選定にあたっては、機能が多すぎず誰が作成しても一定の品質を保てる点、直感的で分かりやすい操作性、PC上の操作を行いながら自動でマニュアルが完成する手軽さを評価した。多機能ツールのように作成者による作り込みの差が生じず、マニュアル作成自体が目的化しないシンプルな設計が決めてとなった。十分なトライアル期間の確保やプロジェクトメンバー向け説明会の開催など、ベンダーによる手厚い支援体制も円滑な定着を後押しした。
ManualForceの活用により、営業アシスタント業務に加え、将来の移行を控える基幹システム関連の手順書など、約200件のマニュアルが作成された。ツールが統一されたことで、誰が作成しても見やすく統一感のある手順書が自然に出来上がるようになり、業務の属人化解消が進んでいる。また、ライセンス貸出における利用申請の約7割を一度利用した社員からの再申請が占めており、社内でマニュアルを作成する意識が浸透している。基幹システムのマニュアルは、現行手順の確認だけでなく、将来の新システム移行に向けた業務整理や移行作業の負担軽減にも役立っている。
協栄産業経営企画部の山﨑もとみ氏とシステム開発事業部の冨久田眞弓氏は、「ManualForceは、シンプルで直感的に使え、普段の業務を行いながら自然にマニュアルを残せる点を評価している。一度利用した社員が別の業務でも再び活用するケースも増えており、マニュアルを作るという意識が社内に少しずつ浸透している。今後も活用を広げ、業務の見える化や効率化につなげていきたい」とコメントしている。同社は今後も利用拡大を図り、さらなる業務改善と効率化を推進する。