筑波記念病院は、World Life Mappingが開発・提供する組織分析改善AI「シビリンク」の医療特化ツール「メディチューン(MediTune)」を活用し、看護職員の離職防止に向けた職場環境の改善を進めている。World Life Mappingが9月24日に発表した。同院の看護職員の離職率は2021年度の16.2%から2025年度には6.7%へ改善した。導入前は2021年度の全国平均11.6%を上回っていたが、同社によると現在は全国平均の半分以下の水準になった。
筑波記念病院では導入前、看護職員の離職率が16.2%に達し、全国平均である11.6%(2021年度・日本看護協会調べ)を上回っていたことから、職員の離職防止が経営上の重要課題となっていた。多忙を極める医療現場では職員同士のコミュニケーションが取りづらく、それが職場への定着意欲に影響を及ぼすという構造的な問題を抱えていた。
そこで同院は、組織分析改善AIであるメディチューンを採用した。メディチューンは、職員一人ひとりの回答内容に応じてAIが質問を調整しながらアンケートを実施し、部署ごとの職場環境を数値で可視化するシステムだ。離職につながる要因を具体的に特定し、誰がどのように動くべきかといった改善策まで提示する特徴を備えている。
同院における分析では、多忙時に若手職員が先輩へ相談しづらい傾向にある病棟が特定された。これを受け、メディチューンは上司から若手への日常的な声かけを増やす改善策を提示した。同院が部署ごとの課題に応じた施策を継続した結果、該当病棟の「安定した人間関係」のスコアは2024年度の70点から2025年度には78点へと8ポイント上昇した。同社は、職員間の関係性の改善が離職率の低下を支えている。