バイオマトリックス研究所は、海外取引に伴う文書業務の効率化を目的に、AIプラットフォーム「JAPAN AI」を採用した。2月18日、JAPAN AIが発表した。英文メールの作成や契約書の読解といった翻訳業務の負担を約70%軽減できる体制を構築した。今後は議事録作成や法令確認など、全社的な業務効率化に活用を広げる。
バイオマトリックス研究所は、感染症迅速診断キットの原料となる抗体の開発や製造、販売を手掛ける企業だ。同社では海外の取引先とのやり取りが日常的に発生しており、英文メールの作成や契約書の確認といった文書業務が負担となっていた。従来の翻訳ツールでは、文脈や意図を踏まえた表現の調整を人の手で行う必要があり、担当者の英語力への依存や作業時間の増大が課題だった。
また、長文の質問票や企業調査報告書の要点抽出、複数文書の整合性確認、議事録の作成といった多岐にわたる業務においても、確認作業に多大な時間を要しており、意思決定のスピード向上が求められていた。こうした背景から、翻訳を起点とした文書業務全体の改革を目指し、JAPAN AIの導入を決めた。
JAPAN AIの採用にあたり、最新のAIモデルを搭載した出力の高さに加え、目的に応じて最適なモデルを使い分けられる柔軟性を評価した。また、少数精鋭の組織規模に適した契約条件が用意されており、費用対効果を検証しながら段階的に活用範囲を広げられる点も決め手になった。
導入後の成果として、英文メール作成では問い合わせ対応や納期連絡など、文脈に応じた適切な表現の調整が可能になった。契約書や質問票などの長文読解においても、AIによる要約で重要事項の把握が容易になり、業務時間は約70%削減された。さらに、録画データからの議事録作成や、労働安全衛生法などの法令確認、社内規定との整合性チェックといった場面でも活用が進んでいる。
現在、社内では「まずAIに確認する」という習慣が定着しており、個人差があった英語対応の品質も標準化された。担当者が迅速に必要な情報へアクセスできる環境が整ったことで、組織全体の生産性が向上している。
バイオマトリックス研究所代表取締役の野村修氏は、「AIモデルの新しさと出力の強さを評価した。特定のサービスに固定されず、目的に応じて使い分けられる点に安心感がある。海外対応を行う企業にとって言語の壁は確実に低くなる。今後は翻訳に限らず、海外情報の収集や多様な事業展開の手段としてAIを活用していきたい」と語っている。
今後は、AIによる効率化で創出した時間を活用し、さらなる事業拡大や海外展開の強化に取り組む。