葛飾区立東金町中学校は、生徒の満足度向上と教職員の業務負担軽減を目的に、DX卒業アルバム「Webum(ウェーバム)システム」を採用した。3月26日、Webumシステムを提供する日の出が発表した。AI顔検索機能の活用により、従来手作業で行っていた写真選定や登場回数の確認作業を効率化し、教職員がより生徒と向き合う時間を創出する。
東金町中学校は、東京都葛飾区に位置する公立中学校。従来の卒業アルバム制作においては、学校側と制作事業者の間で膨大な確認作業が発生していた。特にスナップ写真の選定や差し替え、掲載内容の確認、さらには生徒一人ひとりの登場回数に偏りがないかを管理する「正の字」によるカウント作業などは、教職員にとって大きな負担となっていた。
こうした作業は、進路指導や学年末の校務が集中する時期と重なる。生徒の将来を左右する重要な時期に、アルバム制作に付随する細かな事務作業を並行して行わなければならないことが、現場の大きな課題となっていた。また、従来の制作フローでは紙原稿による対面確認が中心であり、特定の担当者に業務が依存しやすく、時間的な制約も大きかった。
東金町中学校が採用したWebumシステムは、上製本の卒業アルバムという伝統的な形を維持しながら、スナップページの写真選定をクラウド上で行えるサービスだ。新たに搭載されたAI顔検索機能により、あらかじめ登録した顔写真をもとに、膨大なデータの中から該当する生徒が写っている写真を自動で抽出できる。
この機能により、生徒や保護者は自身が写っている写真を容易に見つけ出し、納得のいく写真を選定できるようになった。教職員側にとっても、個々の生徒の登場回数を自動で把握できるため、手作業による集計作業が不要になった。
導入の効果について、第3学年主任の岸健太氏は、前任校で他社のカウント機能を利用した際は最終的に目視での確認が必要だったが、Webumではカウント作業そのものが不要になり、大幅な業務改善につながったと評価している。また、生徒が楽しそうに写真を選んでいる姿を見て、教育的にも良いサービスだと実感している。
第3学年アルバム担当の倉橋美緒氏は、アルバム制作の時期が生徒の進路選択と重なるため、これまでは時間の確保が困難だったと振り返る。Webumの活用で写真選定作業が削減された結果、これまで制作に充てていた時間を、進路に悩む生徒と向き合う時間に充てることができたと語る。
生徒からも好意的な反応が得られている。3年1組の井口詠凪さんは、AI顔検索によって自分の写真がすぐに見つかっただけでなく、一覧表示で懐かしい思い出を振り返ることもできたと話す。データだけでなく従来のアルバムも配布されるため、友人と寄せ書きをする楽しみも維持されている。