住友商事は、多角的な事業展開に伴う法務業務の効率化と属人化の解消を目的に、リーガルリサーチプラットフォーム「Legalscape」を採用した。5月8日、Legalscapeが発表した。導入から約半年で、初めて扱う法分野のリサーチに要する時間を従来の2分の1以下に短縮するなど、事業の意思決定の迅速化に寄与する成果を得ている。
世界各地で多岐にわたる事業を展開する住友商事の法務部では、担当者が初めて触れる法分野の案件に携わる機会も多く、個人の知見や経験則に頼らざるを得ない状況が課題となっていた。論点に関連する文献の捜索に多大な時間を要しており、情報取得の迅速化が法務業務の高度化に向けた重要なテーマだった。
Legalscapeの採用にあたっては、信頼性の高い情報を迅速に取得できる点や、生成AIを活用したリサーチ機能「Watson & Holmes」の利便性を評価した。AIが必要な法情報を瞬時に要約し、回答の根拠となる文献と同一画面で把握できるUIを備えている点も、領域横断的な活用を支える決め手となった。
導入の効果として、リサーチ時間の短縮が実現した。従来1時間を要していた初動のリサーチが30分以内に短縮されたほか、会議中に発生した法的な疑問に対し、その場で根拠ある回答を提示できるようになった。これにより、事業部門との連携がリアルタイム化し、事業全体の意思決定スピードが向上した。
また、生成された要約に対して次の質問候補を提示する「更問機能」により、法務担当者の思考フローに沿った論点の深掘りが容易になった。若手からベテランまで書籍の勘所に頼らず質の高いリサーチが可能になったことで、法務部全体の知見の平準化にもつながっている。
住友商事法務部チーム長補佐の藤田氏は、「LegalscapeはAIが優秀な秘書のように情報を収集・要約してくれるツール。論点を素早く整理し、事業の意思決定を前に進めるために欠かせない」としている。