JR東日本、線路点検をロボットで自動化 AI活用し災害時の安全性と効率を向上

2026年5月11日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 東日本旅客鉄道(JR東日本)は、鉄道インフラの維持管理業務を高度化するため、Preferred Roboticsと共同で線路内を自律走行する点検ロボットを開発した。5月8日、Preferred Roboticsが発表した。これまで多大な労力を要していた線路沿線の目視点検をデジタル化することで、安全かつ安定した輸送サービスのさらなる向上を目指す。

 鉄道の維持管理において、大雨や地震などの災害時は、係員が線路沿線を徒歩で巡回し、路盤の崩壊や土砂流入の有無を目視で確認してきた。しかし、こうした作業は二次被害のリスクを伴うほか、近年は野生動物の出没増加による安全確保も課題となっていた。こうした背景からJR東日本では、離れた場所から点検できる手法の確立に向け、2024年4月より両社で研究開発を進めてきた。

 開発されたロボットは、LiDARやGNSS、カメラを搭載し、線路上を安全に自律走行できる機能を備えている。走行中に取得した映像やデータは、機体内に保存されるとともにリアルタイムで事務所などの遠隔拠点へ送信される。AIは画像解析によって線路周辺の支障物検知を補助し、最終的な異常の有無は係員が判断する。これまでに八高線など計6線区で実証実験を行い、その実用性を検証してきた。

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開発したプロトタイプ機体の外観

 ロボットの導入により、係員が危険な現場に立ち入ることなく点検業務を遂行できるようになるため、作業の安全性が大きく向上する。また、AIによる検知補助を活用することで、点検精度の安定化と業務の効率化も期待できる。

 今後は在来線を中心に様々な路線で走行試験を継続し、実用化に向けた開発を進める方針。テクノロジーの力で現場の環境改善を推進し、インフラ維持管理のスマート化を加速させる。

ニュースリリース