野村総合研究所は、サービスデスク基盤としてリンクのクラウド型コールセンターシステム「BIZTEL」を採用した。5月25日にリンクが発表した。自社ツールおよびAIと連携し、通話対応から記録作業までの一連の業務プロセスの見直しを進めている。
野村総合研究所は、証券会社や流通業などのシステムを対象に、24時間365日体制でサービスデスクを運用している。社会インフラに関わるシステムの安定運用を支える役割を担っており、システム基盤には高い可用性とセキュリティが求められる。今回、サービスデスク基盤の既存システムの保守期限を契機として、将来の拡張性や運用負荷の低減を見据えたクラウド化の検討を進めた。
新基盤の選定では、安定稼働を前提とした可用性やセキュリティに加え、運用の効率化やAI活用のしやすさも評価項目とした。約180項目に及ぶ要件をもとに比較検討を行い、要件を満たすシステムとしてBIZTELを採用した。
導入後は、同社のサービスデスクツール「Senju Service Manager」とBIZTELを連携させ、音声認識AIおよび生成AIを組み合わせた運用を構築した。通話内容はリアルタイムでテキスト化され、その内容をもとに要約が生成され、対応履歴として自動登録される仕組みとしている。これにより、従来はオペレーターが手作業で行っていた記録作業の一部をシステムで処理する形に変更した。
従来の運用では、通話後に内容を整理し、システムへ入力する作業が発生していた。例えば5分程度の通話に対して、記録や確認に約15分を要するケースもあり、業務全体の負荷となっていた。新システムではこれらの工程の見直しを進め、処理時間の短縮を図っている。また、通話中にメモを取る必要が減ったことで、オペレーターが顧客対応に集中しやすい環境を整備した。
またクラウド化により、インフラの保守や運用管理に関する負担も整理された。これまで自社で担っていた運用の一部をサービス側に委ねることで、システム管理業務の見直しにもつなげている。
今後は、AI連携による自動化の範囲拡大や運用改善を進めながら、サービスデスク業務全体の最適化を図る。