全国地方銀行協会は、地方銀行61行が利用する信用リスク情報統合サービス「CRITS」のIT基盤を刷新した。従来のオンプレミス環境の保守終了に伴い、Oracle Cloud Infrastructureを採用した。2026年7月21日、構築と運用支援を担う日鉄ソリューションズが発表した。セキュリティと安定性を確保しながら、運用コストの削減や管理の自動化を図る。
CRITSは全国地方銀行協会が2004年から運営するサービスで、加盟行の信用リスク管理を支える。財務・信用情報データベース、財務スコアリングモデル、信用VaRモデルの3機能を統合して提供している。従来のオンプレミス基盤の保守終了期限が迫る中、リプレースや運用に伴うコストの抑制と、柔軟性を備えたIT基盤への移行が課題となっていた。
全国地方銀行協会は、金融機関でのシステム構築実績やクラウド移行のノウハウを評価し、日鉄ソリューションズをパートナーに選定した。設計から構築、移行、運用までを一括して支援する体制を構築した。
新しいIT基盤では、データベースサービスであるBase Database Serviceを活用し、自動バックアップ機能により高信頼性の確保と運用負担の軽減を両立させた。運用面では、日鉄ソリューションズの運用支援サービスであるemerald for OCIを導入した。標準化した運用手法を適用し、短期間かつ低コストでの立ち上げを実現した。あわせて、インフラ構築の自動化手法であるTerraformを導入し、手作業によるミスの防止と作業効率の向上を図った。
今回のクラウド移行により、高度なシステム監視や障害対応、容量管理の自動化を実現した。リソースの最適化と運用効率化を進め、インフラと運用を含めた総コストの削減を見込む。拡張性の高い基盤を整えたことで、将来的な利用拡大や機能追加にも柔軟に対応していく。