オンワードホールディングスは、グループ横断の進行管理とコミュニケーションの基盤として、ヌーラボのプロジェクト・タスク管理ツール「Backlog」を採用した。7月21日、ヌーラボが発表した。海外工場のスマートファクトリー化を契機に導入し、現在は社外パートナーを含めた約800ユーザーが利用する情報基盤として定着している。課題の可視化による業務効率化に加え、現地出張の削減などの成果を上げている。
オンワードホールディングスは、オンワード樫山などを傘下に持つ持株会社だ。傘下のオンワードパーソナルスタイルが展開するオーダースーツブランド「KASHIYAMA」の立ち上げに伴い、中国・大連工場のスマートファクトリー化プロジェクトを始動させた。
同プロジェクトには、建設会社、施工管理、ITベンダー、コンサルタント、現地スタッフなど多国籍・多職種が参画していた。従来はメールを中心にやり取りを行っていたが、情報の分散が生じ、確認状況や最新情報の把握が困難だった。あわせて、紙ベースの受注管理から脱却し、スピーディーかつ正確に生産へつなげる仕組みの構築が課題となっていた。
そこで、進行管理を一元化し、情報伝達の速度と精度を高める目的でBacklogを導入した。決定事項ややり取り、運用ポリシーをBacklog上のドキュメントに集約し、社外関係者も同じ場所で状況を確認できる環境を整えた。
導入後は、タスクの担当者指定やメンション機能の活用により責任の所在が明確になり、課題の放置や不整合、業務の属人化が減少した。ガントチャートの活用により、スケジュールのリアルタイムな更新や工程の可視化を実現した。遠隔地の関係者ともオンライン上で同じ画面を見ながら調整が進められるようになり、現地への出張機会の削減につながっている。
同社はセキュリティ強化を目的に、ヌーラボのアカウント管理サービス「Nulab Pass」も導入した。アクセス端末の制限や監査ログの保持により、800ユーザー規模での安全性を確保している。今後は「Backlog AIアシスタント」を活用した蓄積データの検索や議論の経緯の整理など、AI技術を組み合わせた効率化を進める。
オンワードホールディングスDX推進室の水谷圭介氏は、「Backlogは単なるタスク管理ツールではなくコミュニケーションツールであり、関係者全員が同じものを見ながら話せる対話の土台だ。今となってはBacklogがないと仕事が回らない状態だ」と話している。