カプコン、AI活用でシステム開発の属人化を解消 コード解析で仕様を可視化

2026年6月11日21:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 カプコンのWEBプロダクション室は、システム開発業務の属人化解消やノウハウの継承を目的に、AIコンテキストプラットフォーム「Jitera」を採用した。6月9日、同プラットフォームを提供するJiteraが発表した。ソースコードとドキュメントを連携させてAIに読み込ませることで、インフラ環境の引き継ぎコストを低減したという。今後はチーム全体への展開を進め、単純作業をAIに委譲することで、エンジニアがより高度な設計業務に集中できる体制を構築したい考えだ。

 同室では、システム開発業務を進める中で、担当者の入れ替わりや退職が発生するたびに長期プロジェクトの開発経緯がブラックボックス化し、ノウハウも失われ、担当者間の引き継ぎに大きな負荷がかかっていた。さらに、エンジニアが個人でさまざまなAIツールを利用しており、組織として統一した管理ができていないことも懸念点だったという。

 こうした課題の解決を図るためにJiteraを導入した。採用の最大の決め手となったのは、ソースコードとドキュメントを連携し、プロジェクトの背景知識をコンテキストとしてAIに引き継げる機能だ。既存のデータソースを読み込ませるだけで現場の状況を踏まえた回答が得られ、コーディングと次期担当者向けの記録作成を同時に完結できる。長年の課題だった業務の属人化に対し、現実的な対策を講じられる点を高く評価したとしている。また、ClaudeやChatGPTなど複数のAIモデルを一つのプラットフォームで柔軟に使い分けられる点も採用を後押しした。

 導入後は、運用開始から5年が経過した「CAPCOM ID」などのシステムで効果が現れているという。Jiteraを用いたリバースエンジニアリングで仕様の可視化を進めたほか、インフラ構築のコード(IaC)をAIで解析してドキュメント化することで、引き継ぎ作業の負担軽減に貢献している。

 カプコンWEBプロダクション室の担当者は「コンポーネント単位のドキュメント化やテストの整備など、以前から必要だと分かっていても着手できなかった作業ができるようになった。Jiteraを使う中で自分が何をしたいのかを言語化する必要が生まれ、チームとして課題を明確に言語化する力が育ってきていると感じる」とコメントしている。

 今後は、リアルタイムでのドキュメント共同編集やコンテキスト共有機能を活用し、Jiteraの利用をチーム全体へ広げていく方針だ。単純作業をAIに任せ、人間はより高度な判断や設計業務に専念できる体制づくりを進めていく。

ニュースリリース