空き家問題の解決に特化したサービスなどを展開するジェクトワンは、問い合わせ対応を最適化する基盤としてAIインサイドセールス「immedio」を採用した。6月9日、同サービスを提供するimmedioが発表した。同社は広告施策の強化により問い合わせが急増し、初動対応の工数が現場を圧迫していた。新システムの導入により担当者の自動差配と24時間365日の商談受付を実現し、問い合わせから初回の面談に至る割合を約60%から67%へ引き上げることに成功した。今後は同システムの活用領域を広げ、顧客体験のさらなる向上を目指す方針だ。
ジェクトワンは、不動産開発から売買、仲介、リノベーション、空き家再生まで幅広い事業を展開する総合不動産会社だ。同社が手掛ける空き家解決サービス「アキサポ」は、所有者から物件を借り受けてリノベーションし再活用するサービスと、直接買い取るサービスの2軸で展開している。問い合わせの約9割をインバウンドが占めており、見込み客を確実に取りこぼしなく商談へつなぐことが事業成長の鍵となっていた。
しかし、広告施策の強化により問い合わせ件数が約2倍に急増し、営業現場の工数を圧迫し始めた。当時は電話とメールを中心に日程調整を行っており、1件あたり平均3回程度の電話対応が発生していた。さらに、夜間や休日の問い合わせは翌営業日の折り返しとなるため、検討意欲の高い顧客との最初の接点が最大で1日以上遅れるケースもあった。同社の買い取り事業は全件査定を目標としているため、問い合わせの取りこぼしへの対策は重要な課題だったという。
こうした課題の解決策として、immedioを導入した。積極的な商談誘導メッセージも含めて自由に表現を変えられる「顧客接点としてのUX品質」が、商談化率の改善に寄与できると見込んだという。
immedio導入後、最初に効果が現れたのはマネージャー層の業務改善だった。導入前はマネージャーが問い合わせ内容を確認し、適切な担当者を人力で差配しており、週明けだけで50件以上の案件処理に約4時間を費やしていた。新システムでは、「空き家の所在地」と「活用以外の提案可否」の二つの要素を基に担当者が自動的に決定されるようになった。これにより、マネージャーはメンバーの育成や進捗管理など、本来注力すべき業務にリソースを充てられるようになったとしている。
また、問い合わせから初回の面談に至る割合は導入前の約60%から約67%へと向上し、1回あたりのヒアリング対応時間も短縮されたという。さらに、日程調整の工数が減ったことで、担当者がヒアリングの準備に時間を充てられるようになり、初回接点の質が向上したとしている。24時間365日の予約受付が実現したことで、夜間・休日の問い合わせの取りこぼしもほぼゼロになった。
今後は、物件の買い取り・活用にとどまらず、販売領域へもimmedio導入を広げる予定だ。物件一覧ページからの問い合わせを初回面談へつなぐ導線に組み込むことも検討している。