東広島市は、市民や来訪者にシームレスな通信環境を提供することを目的に、OpenRoaming対応の公衆無線LAN「Higashihiroshima Free Wi-Fi」の提供を開始した。6月9日、ネットワーク基盤の構築を担ったネットワンシステムズと、認証サービスを提供するエヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム(NTTBP)が発表した。対応端末で一度設定すれば、その後のログイン操作なしで利用できるようになる。利用者の利便性を高め、市内回遊の促進や国際都市としての魅力向上につなげたい考えだ。
東広島市は多くの大学や研究機関を抱え、学生や研究者のほか、観光客など多様な人々が訪れる学術都市だ。一方で、これまでの公衆無線LANは利用するたびに認証手続きが必要になるなど、接続に手間がかかっていた。市民や来訪者が場所を問わず快適にインターネットへ接続できるようにするため、公衆無線LAN環境の見直しが求められていたという。
こうした背景から、市はOpenRoamingに対応した新たな通信環境を整備し、市内の公共施設などで対応端末が自動接続できるようにした。ネットワンシステムズがネットワーク基盤の設計から構築、運用までを担い、NTTBPが提供する「Japan Wi-Fi認証サービス」を活用している。さらに、NTTBPのスマートフォン向けフリーWi-Fi自動接続アプリ「Japan Wi-Fi auto-connect」にも対応させた。これにより利用者は、再登録の手間をかけることなく、対応するアクセスポイント間を移動しながら簡単に無線LANを利用できる環境が整った。
新しい通信環境の整備により、利用者は接続切れのストレスなくインターネットを利用できるようになる。観光情報の収集やSNSを通じた情報発信が活発になり、観光客が市内を回遊するきっかけや滞在時間の拡大が期待できるという。また、世界的に展開されているOpenRoamingの仕組みを取り入れたことで、国内の利用者だけでなく、留学生や訪日外国人を含む多様なユーザーにも対応し、国際都市としての魅力向上にも寄与すると市は期待を寄せている。今後は、訪日外国人の利用動向といったインバウンドデータを活用し、地域の観光施策やサービスの向上などマーケティング施策に役立てていく考えだ。