キリンビジネスシステムは、キリングループ全体での生成AI活用の定着に向け、ディスカバリーズの「Copilot伴走支援サービス」を採用した。7月7日、ディスカバリーズが発表した。単なるツール導入にとどまらず、継続的に使い続けられる仕組みを設計することで、導入から約半年で6000ユーザーへの展開と利用率70%を達成した。
キリングループでは、生産性向上と価値創造を両軸としたデジタルビジョンを掲げ、グループ全体での変革を進めている。その中核施策として生成AIの全社活用を位置づけ、2024年から「Microsoft 365 Copilot」の検証を開始。2025年6月から本格導入を推進し、グループのデジタル基盤を担うキリンビジネスシステムがその活用をリードしてきた。
しかし、事業特性の異なる複数の企業で構成されるグループ内では、従業員のITやAIに対するリテラシーのばらつきもあり、一律の施策による定着が難しかった。全社的に使い続けられる仕組みの設計が求められるなか、同社は学習、実践、支援を組み合わせた同サービスの採用を決めた。
具体的な取り組みとして、まずは継続的に学べる環境を整備した。初期導入時の全社向け勉強会をはじめ、ITサービス活用ポータルでのTips動画公開や、メルマガによる定期的な情報発信を実施。基礎理解から日常業務での活用まで、繰り返し学習できる特化型コンテンツを提供している。
さらに、現場との対話を重視した支援も展開した。コミュニケーションツール「Teams」を通じた直接対話でユーザーの課題解決を図るほか、各グループ会社の業務特性に合わせた活用提案など、現場の理解度に応じた個別対応を行った。また、将来的なAIエージェントの活用を見据え、「Copilot Studio」の活用ガイドラインの策定や教育、社内イベントでの知識共有といった基盤整備にも早期から着手している。
これらの施策により、主要企業を中心に6000を超えるユーザーへ展開され、利用率は70%に到達。従業員のデジタル活用に対する意識にも変化が見られ、Teamsのコミュニティでは質問しやすい雰囲気が醸成された。キリンビジネスシステムデジタル本部AI推進グループの辻佐知氏は、ディスカバリーズの支援について、内部の人間でも気づかないような困りごとやニーズを吸い上げてくれたおかげで非常に助かったと評価している。
キリングループは2026年を「AIエージェント元年」と位置づけており、今後はAIエージェントによるさらに高度な業務自動化を進めていく。ディスカバリーズは引き続き、AI活用の定着支援を継続する方針だ。