長瀞町と長瀞町観光協会、スマホ対応のAI観光案内を開始 長瀞船玉まつりの繁忙日に検証

2026年7月31日11:35|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 埼玉県長瀞町と一般社団法人長瀞町観光協会、JetBの3者は、8月15日に開催される「長瀞船玉まつり」に合わせ、同町の公式マスコットキャラクター「とろにゃん」の3Dアバターを活用したAI観光案内システムを、来場者のスマートフォンから利用できるように更新した。7月30日、JetBが発表した。町人口の約11.4倍にあたる約7万人が訪れる繁忙日に向け、来場者が手元の端末で祭りや観光情報を確認できる環境を整備する。繰り返し寄せられる質問への案内をAIが担い、人や公式窓口が対応すべき役割を整理することで、繁忙日におけるAIと人の適切な役割分担を検証する。

 長瀞船玉まつりは、船下りの船頭が水上の安全を祈願して水神を祭ったことを起源とする秩父路の夏の風物詩で、当日は万灯船や灯籠流し、3000発を超える花火大会が予定されている。短時間に多くの来場者が集中し、駅周辺では大規模な交通規制も実施されるため、開催時間や会場への経路、駐車場、観覧場所などの案内需要が高まる。

 同町では従来、JetBの法人向け対話型AIエージェント「うちのAI Avatar」を活用し、長瀞駅前観光案内所のサイネージなどでAI観光案内を提供してきた。案内役を担うのは、長瀞町の公式マスコットキャラクター「とろにゃん」で、画面上に3Dアバターとして表示され、利用者の質問に対して音声または文字で応答する仕組みとなっている。一方で、繁忙日には案内所に立ち寄れない来場者も多く、情報提供の手段拡張が課題となっていた。

20260731_nagatoro1.png
「とろにゃん」のAI観光案内サイネージ

 今回の更新では、こうした課題に対応するため、スマートフォンから直接利用できる仕組みを追加した。長瀞町観光協会の船玉まつり特設ページや当日プログラムの情報をAIの学習データに反映するとともに、当日配布する花火プログラム表や現地掲示にQRコードを掲載。来場者はアプリをダウンロードすることなくQRコードからアクセスし、自身のスマートフォン上でとろにゃんの3Dアバターと対話できる。対応言語は15言語で、音声とテキストの双方に対応する。

20260731_nagatoro2.png
スマートフォンから利用できる「とろにゃん」のAI観光案内

 開催時間や交通規制、駐車場、トイレの位置などの定型的な質問にはAIが自動回答し、混雑状況や開催可否の最終確認、事故や体調不良といった緊急対応は現場スタッフが担う運用とする。

 検証では、祭り当日の利用数や質問内容、スマートフォンからの利用割合などを記録し、事前に取得した平時データと比較分析する。得られた知見は今後の運用改善に生かすほか、来訪者が集中する観光地や地域行事におけるAI導入の参考情報として公表する計画だ。

ニュースリリース