賢誠総合法律事務所、専用AIツールで法務調査の質を平準化 作業時間の大幅短縮も

2026年8月13日18:45|ニュースCaseHUB.News編集部
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 賢誠総合法律事務所は、リーガルリサーチの効率化と質の平準化を目指し、リーガルリサーチプラットフォーム「Legalscape」を採用した。8月6日、同サービスを提供するLegalscapeが発表した。50人を超える所属弁護士全員がアカウントを保有し、書籍から判例までを横断的に検索できる環境を整備している。担当者の経験に依存しない調査体制を構築し、汎用AIの出力を検証する作業などにも活用範囲を広げている。

 企業法務から一般民事まで幅広く手がける同事務所は、組織全体でリーガルテックの活用を推進してきた。これまでも電子書籍のサブスクリプションや判例検索サービスを利用していたが、必要な情報がどの文献にあるか、どのキーワードで検索すべきかといったリサーチの勘所が担当者の経験に依存し、成果物の質にばらつきが生じることが課題となっていた。汎用AIを使ったリサーチも試みたが、ハルシネーションを検証する手間がかかり、十分な効率化には至っていなかった。

 実務に耐え得るAIツールを模索する中で、同事務所はLegalscapeのトライアルを実施。AIによる要約の隣に参考文献や条文が表示され、原典の記述をピンポイントで確認できる点など、機能や使いやすさが現場から高く評価されたことが正式な採用判断を後押ししたという。

 同製品の採用により、担当案件にどの法律や過去の判例を適用すべきかを考える初期段階で、多様な文献を一括して調べる手順が定着した。経験の浅い弁護士がリサーチの方向性を誤ったり、情報収集に時間をかけすぎたりするケースが減少し、一定の品質に達するまでの時間が短縮された。複雑な労災事故案件では、関連文献と行政通達を短時間で収集し、従来は数日を要していた作業が数時間でドラフト作成まで進むなど、顕著な成果が出ている。また、AIが関連性の高い判例を優先的に提示するため、訴訟対応に必要な情報をより効率的に収集できるようになった。

 現在は、Legalscapeを基盤に、AIを業務に組み込んで利用する文化が事務所内に定着しつつあるという。同事務所の黒栁武史弁護士は、「リーガルテックをいかに使いこなすかが、弁護士の実力に直結する時代になった。Legalscapeは弁護士の初動を的確に方向づけ、汎用AIのリスクを抑えつつ最大限の力を引き出してくれる存在であり、競争力を高める上で不可欠なツールだ」と語る。また、原萌野弁護士は、「誰もが時間をかけずに一定水準以上のリサーチをできるようになったことで、議論の質も向上した」と評価している。

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