モスフードサービスは、Hacobuが提供するAI発注・輸送最適化サービス「MOVO PSI」を導入した。9月7日、Hacobuが発表した。サプライチェーン基盤の刷新にあわせ、担当者の知見とAIを組み合わせた需給管理体制を構築した。サプライヤーとの情報共有を前倒しすることで、欠品リスクを抑制し、加盟店への安定供給とサプライチェーン全体の効率化につなげる。
モスフードサービスは老朽化した社内システムのリニューアルを進めており、従来のサプライチェーン基盤も独自機能の追加を重ねた結果、技術環境や市場の変化に伴う保守・開発の負担が大きくなっていた。また、EC事業やM&Aの推進で需給管理を要する商品が増加し、販売施策や生産条件、納品リードタイムなど考慮すべき要素が複雑化していた。一方で、定着した担当者の経験に依存する業務が多く、限られた人員で事業拡大に対応しながら知見を次世代へ継承する仕組みづくりが課題となっていた。
こうした背景から、同社は需給管理業務をSaaSへ切り出す方針を固め、MOVO PSIを採用した。継続的な機能改善を取り込めるSaaS標準機能を軸としつつ、基幹システムとの連携や必要な個別カスタマイズに柔軟に対応できるHacobuの開発・支援体制を評価した。
MOVO PSIは、需要が比較的安定した定番品を中心に需要予測に基づく発注量算出を担う。AIが定型的な計算や判断を支援することで、担当者は需要変動の大きい商品や販促キャンペーンなど人手による判断が不可欠な領域に集中できるようになる。さらに、人がAIの提案を修正した履歴や理由をデータとして蓄積し、属人化していた判断基準の可視化を進める。
加えて、確定発注前の計画段階から需要予測や発注見込みをサプライヤーへ共有する機能も活用する。サプライヤー側は原材料の調達や生産ライン、輸送車両などを早期に手配可能となり、発注集中による積載効率低下や車両不足を回避しやすくなる。
モスフードサービスは物流を事業を支える戦略と位置づけており、今後は社内の在庫や物流情報をサプライヤーとの共通基盤へと発展させ、サプライチェーン全体での無理のない生産・輸送計画の策定を目指す。