四国電力は、石炭火力発電所向けの石炭配船計画の策定に、ALGO ARTISのAI最適化ソリューション「OPTIUM(オプティウム)」を導入し、10月7日に本格運用を始めた。同日、両社が発表した。本格運用に向けた検証では、従来の計画に比べ、発電用燃料の調達コストを数億円規模で減らせる見通しを確認した。計画の作成や修正にかかる時間も大幅に短縮した。
四国電力は、石炭火力発電の燃料となる石炭を海外から調達し、船で輸送している。石炭配船計画は、こうした石炭をいつ、どの船で、どこへ運ぶかを定めるもので、発電所の在庫状況、本船の運航状況、船や石炭の契約条件、港湾・設備の条件など、多くの制約を総合的に考慮して策定する必要がある。
近年は再生可能エネルギーの導入拡大などに伴い、石炭火力が、電力の需給状況に応じて発電量を調整する「ミドル電源」へと役割を変えている。発電量の変化に伴って石炭の消費量も変わるため、発電所の在庫を踏まえ、石炭を運ぶ時期や数量を見直す必要がある。このため、石炭配船計画にも頻繁な修正が求められ、計画の作成や修正に多くの時間を要していた。また、計画の策定は担当者の経験や知見に依存する部分が大きく、計画の品質の平準化や、蓄積したノウハウの承継も課題だった。
こうした課題を解決するため、四国電力とALGO ARTISは、石炭配船計画の策定業務へのAI最適化ソリューションの導入に向けた検討を進めた。本格運用に向けた検証では、さまざまな制約条件を踏まえて、配船や石炭の調達時期、数量などを最適化し、従来の計画と比べて、数億円規模の発電用燃料の調達コスト削減が見込まれることを確認した。計画の作成や修正に要する時間も大幅に短縮し、業務負荷の軽減や計画の品質向上につながることを確認した。
OPTIUMは、AIとアルゴリズムを使い、石炭の在庫や消費量、本船の運航状況、船や石炭の契約条件、港湾・設備の条件などを考慮して、配船計画を自動で策定する。計画の立案だけでなく、複数の計画案の比較・評価や、計画変更時の影響の確認も、一つのシステム上で行える。
両社は今後、本格運用で得られる知見を反映しながら、システムの継続的な改善を進め、石炭配船計画の策定業務のさらなる高度化と効率化に取り組む。