りそなアセットマネジメント、投信の商品概要書・約款の作成を自動化

2026年10月8日09:00|ニュース|CaseHUB.News編集部
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 りそなアセットマネジメントは、投資信託の商品概要書と投資信託約款の作成・更新を効率化するため、Snowflake上に、データベースと四つの機能を備えた自動化基盤を構築した。構築は、Finatextグループのナウキャストと共同で行った。10月7日、両社が発表した。Wordファイルで保存・管理していたことによる手作業と属人化をなくし、法規制や業界ルールの改定への対応を速める。

 投資信託の商品概要書と約款の作成・変更は、ファンドの新規設定時や社内規定の改定、資産運用業協会などからの通知、法令の改正に伴って頻繁に発生する。従来は、担当者が共有ファイルやローカルサーバー上のWordファイルをファンド1本ずつ開き、変更箇所を確認して修正していた。一つの改定通知への対応に数日から1週間程度かかり、ファンドの数に比例して工数が膨らむ構造だった。原本の保管状態や命名ルール、バージョン管理は個人に依存し、管理担当者の負荷も高かった。内容を変更する際は、資産運用業協会や当局などへの届出・報告に必要な新旧対照表の作成と取りまとめも、手作業だった。

 基盤は、りそなアセットマネジメントがすでに稼働させているSnowflake環境の中に、投資信託の情報を集約するデータベースとフォルダ構造を作り、既存のWordファイルから読み込んだデータを、構造化データとして蓄積・一元管理する。この上に、次の4つの機能を開発した。

 一つ目は、ファンド検索の機能だ。商品分類や投資対象地域、運用スタイルなどの条件で絞り込めるほか、自然言語でも検索できる。AIが入力の文脈を検索条件に変換し、新規作成のもとになる類似ファンドや、修正するファンドを素早く特定する。二つ目は、新規作成と個別変更のエディターだ。変更の指示を入力すると、生成AIが文章案を提案し、画面上で承認、破棄、直接修正ができる。作成・変更した資料は、変更箇所と内容を示すコメント付きのWordで出力できる。

 三つ目は、複数のファンドに共通する変更を扱う一括変更の機能だ。AIが改定通知文や修正依頼文から、置換ルールの案を自動で作る。ルールを適用する全ファンドの抽出とファイルのスキャンは、プログラムによる確実な処理で行い、AIの役割は置換ルールの作成だけに限る。ハルシネーション(誤回答)や、対象ファンドの抽出漏れのリスクを抑える設計だ。四つ目は、新旧対照表の自動生成の機能で、システム上で加えた変更の差分データから、資産運用業協会などへの提出に使う新旧対照表を作り、Word形式で一括ダウンロードできる。

 システムは、データ基盤からデータベース、作業画面、生成AIの呼び出しまでを、すべて既存のSnowflake上で完結させ、セキュリティとデータガバナンス、拡張性を確保した。GitHub ActionsとSnowflake CLIを使い、開発環境と本番環境への自動デプロイの仕組みも整え、運用保守のコストを抑える。誤った情報を排除すべき金融機関の原則に基づき、確実性が求められる処理はシステムが担い、AIは文案やルールの作成を補う。画面は、差分の表示、承認・破棄のボタン、直接編集の機能を備え、最終的な正確性を人が素早く確実に確認できる。

 両社は、非構造化データとして管理していた商品概要書と約款を構造化し、データベースで一元管理したことで、新規作成から修正、管理までの業務の大部分を自動化したとする。これにより、管理の属人化を解消し、業務工数の削減とミスの防止、法規制や業界ルールの改定への対応の迅速化を実現したとしている。今後も、進化するITを積極的に活用し、業務プロセスの効率化と高度化を進める。

ニュースリリース