三重県はワークスアプリケーションズのAI型チャットボット「HUEチャットボット」を導入し、産業廃棄物に関する手続きのデジタル化(DX)を推進している。2023年8月30日、ワークスアプリケーションズが発表した。専門性の高い分野でも正答率94%を実現しており、問い合わせ対応時間の削減などにつながっている。
三重県では、廃棄物処理やリサイクルなどを担う循環関連産業の振興に向け、人材育成やICTを活用した事業環境整備に取り組んでいる。その一環として、チャットボット導入を検討していた。
HUEチャットボットを選定した理由は、運用管理のしやすさ。管理画面が使いやすく、高度なITスキルがなくても設定できるため、県の担当者自らが約100件のFAQを登録し、導入準備開始からわずか1カ月で運用を開始できた。
2022年度後半にHUEチャットボットを導入し、同年12月から3月末までの約3カ月間公開したところ、345件の問い合わせに対応した。業務時間外でも回答できるため、職員の対応時間削減などの効果があった。この結果を受け、2023年度も引き続き効率化や利便性の向上のため、HUEチャットボットを活用している。
HUEチャットボットは、三重県ホームページの産業廃棄物関連ページに「みえ産廃申請案内チャットボット」として設置されている。廃棄物の処理及び清掃に関する法律や三重県産業廃棄物の適正な処理の推進に関する条例に定められた届出や報告についての問い合わせに対応している。
2023年度は6月から公開しており、産業廃棄物収集運搬業の許可の申請や処理実績の報告など、4項目についてチャットボットが回答した。日本語だけでなく、英語、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語にも対応している。三重県では、FAQを登録した当初正答率は85.6%だったが、チューニングの結果、94.0%まで向上した。
三重県は、今後も行政手続きDXの一環として、産業廃棄物に関連する申請受付などの問い合わせ対応を自動化していく方針だ。24時間365日いつでも問い合わせに迅速に回答することで、関係事業者の利便性向上や届出、報告に関わる業務の効率化を図る。
ニュースリリースURL
https://www.worksap.co.jp/news/2023/0830/