三菱UFJアセットマネジメント、AI搭載FAQで自己解決促すサポート体制を強化

2025年7月14日10:38|ニュースCaseHUB.News編集部
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 三菱UFJアセットマネジメントは、顧客の自己解決ニーズへの対応とサポート体制の強化を目的に、AI搭載FAQ「KARAKURI smartFAQ」およびAIチャットボット「KARAKURI chatbot」を採用した。7月14日、カラクリが発表した。

 2024年1月の新NISA制度開始を背景に、資産運用業界への関心が高まっている。三菱UFJアセットマネジメントでは、将来的な問い合わせ増加を見越し、サポート体制の強化を検討していた。投資信託の保有者拡大に伴い、商品の仕組みや運用状況に関する問い合わせが段階的に増えることを見込んでいたためだ。同社のコンタクトセンターは、従来の電話応対中心の「コールセンター」から、より広範な顧客対応を目指す「コンタクトセンター」へと名称を変更し、「お客さま接点の総合窓口」としての役割を担っている。

 従来もFAQページは存在したが、AI機能の活用による検索性の向上や顧客の自己解決能力の強化、さらにVOC(顧客の声)収集の強化を目的に、新たなツールの導入を計画した。複数の製品を比較検討した結果、大規模言語モデル(LLM)の研究開発に注力している点を評価し、KARAKURIシリーズの採用を決めた。

 同社はWebサイト上にKARAKURI smartFAQを設置し、投資信託の一般的な質問から自社ファンドに関する内容まで幅広く対応している。加えて、各ファンドの個別ページにはKARAKURI chatbotを設置し、顧客が抱える具体的な課題を可視化することで、よりきめ細かなサポートの実現を目指す。AIによるキーワードサジェスト機能でユーザビリティが向上した結果、自然検索からの流入が増加し、FAQ閲覧数は導入比で1.5倍になった。また、管理画面の使いやすさが運用負荷の軽減につながったほか、チャットボットの回答をAIが自動で診断し改善提案する機能を活用することで、運用効率も向上している。

 チャットボットとの対話を通じ、顧客が求める情報やファンドごとの課題をより詳細に把握できるようになった。これにより、これまでの金融サービス経験者目線での対応だけでは気づかなかった、新たな顧客目線での発見があった。同社は、若年層を含む顧客層の拡大が進む中で、時間や場所を問わず利用できるFAQやチャットボットの整備は不可欠だと考えている。

 三菱UFJアセットマネジメント カスタマー・コミュニケーション部 コンタクトセンター室長の佐藤知美氏は、「チャットボット導入後は会話ベースでの入力のおかげで、よりお客さまが求めていることがわかりやすくなった。どのような情報を求めているか詳細に知ることで、新たなお客さま目線の発見があった。コンタクトセンターの将来像として、単なる受電対応だけでなく、お客さまの多様化するニーズにお応えする対応の方法が大きく広がったと感じている」と述べている。

ニュースリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000123.000025663.html


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