S.RIDE、Zendesk活用で顧客対応基盤を強化しサービス品質向上

2025年7月16日17:56|ニュースCaseHUB.News編集部
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 S.RIDEは、サービス運用の中核となる顧客対応基盤の構築を目的に「Zendesk」を採用した。7月16日、Zendeskが発表した。

 S.RIDEは、ソニーグループと都内のタクシー会社5社が共同出資し、2018年に設立された。同社が運営するタクシーアプリ「S.RIDE」は、東京最大級のネットワークを誇り、AI技術を駆使した最適な配車ロジックを特徴としている。2019年4月のサービス開始に向け準備を進める中、アプリを基盤とする新たなサービスに適した顧客対応の仕組みを構築することが課題となっていた。タクシーの顧客対応では、乗降場所や料金といった情報を正確に把握し、きめ細かく対応することが求められるため、情報を一元的に収集・管理できるCRM(顧客関係管理)の導入が不可欠だった。

 同社は複数のCRM製品を比較検討した結果、Zendeskの採用を決めた。選定の決め手は、実践的な使いやすさと導入のしやすさだった。問い合わせ管理機能とFAQ作成ツールが標準で揃っており、迅速に実装できる点を評価した。また、比較した他の製品が詳細な要件設定やコーディングを必要としたのに対し、Zendeskは管理画面の設定のみで運用を開始できる手軽さも採用を後押しした。S.RIDEの導入プロジェクトは、既存システムに機能を追加する形ではなく、Zendeskを顧客対応の中核に据え、そこから各種機能を連携させる形で進められた。配車から決済、問い合わせ対応、返金処理に至る全てのフローを連携させる上で、Zendeskが実用的で豊富なAPIを備えていたことも重要な要素だった。

 Zendeskを中核とした運用基盤は、事業の成長を支える上で大きな効果を発揮した。特にコロナ禍が収束し移動需要が急増した時期には、その効果を強く実感している。2024年1月までの1年間でアプリのダウンロード数が1.7倍に増加する中、安定した顧客対応を実現した。現在、全国10都府県で約20000台のタクシーを運用し、1日あたり約100件の問い合わせを5名のオペレーターで処理している。この効率的な運用は、iOSのアプリストアで5点満点中4.7という高い顧客満足度評価にもつながっている。

 S.RIDEは今後、Zendeskをさらに活用し、顧客体験の向上を目指す。具体的には、24時間365日の問い合わせ対応の実現、チャットやSMSといった対応チャネルの追加、AIによる対応処理の自動化などを計画している。これによりオペレーターの負担を軽減し、より高品質な対応を実現したい考えだ。また、蓄積された顧客からの意見やデータを、アプリの改善や新たなマーケティング、商品開発に活用していく。

 S.RIDE取締役の安藤雅敏氏は、「お客様に満足いただいてこそビジネスは次につながるため、Zendeskはなくてはならないツールになった。Zendeskで得られた貴重なデータや顧客の声は、各タクシー会社の社長も常時チェックしている。今後もZendeskを活かして、S.RIDEならではのサービスを提供していきたい」と語っている。

 また、シニアマネージャーの足立昌史氏は、「カスタマーサポートの品質をさらに高めていくことが、提携するタクシー会社も含めたブランド全体の向上につながる。S.RIDEを一人でも多くの方に利用いただき、愛されるサービスにするために、Zendeskを使い続けている」と述べている。

ニュースリリース


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