アルビオンは、事業の成長に伴う契約審査業務の複雑化や属人化の解消を目的に、LegalOn Technologiesが提供する法務AI「LegalOn」を採用した。5月14日、LegalOn Technologiesが情報を公開した。1000名以上の従業員を擁し、「アルビオン」などの高級化粧品ブランドを展開する同社は、2025年7月にシステムを導入し、法務業務全般の一元管理と標準化を進めてきた。これにより、従来の手作業による運用から脱却し、法務組織の生産性を大幅に向上させている。
同社の法務グループでは年間約500件の契約審査に対応しているが、導入前は審査依頼の受付や案件管理台帳の作成を、すべてExcelなどを用いた手作業で行っていた。案件数の増加に伴って転記や受領メール送信といった細かな事務負担が拡大していたほか、交渉が長期化した案件の進捗把握や締結後契約の有効期限管理の形骸化など、業務の属人化と進捗管理に大きな課題を抱えていた。そこで、案件受付から審査、締結後管理にいたる法務業務全般を一元的にカバーでき、ナレッジの蓄積が可能なツールとしてLegalOnを選定した。
導入後は、マターマネジメント機能の案件受付フォームを活用することで、受付から起案、案件管理台帳の作成までを自動化させた。これにより依頼者への受領メール送信などの事務作業が不要となり、負担軽減を実現している。また、契約書の修正案を検討する際にはLegalOnアシスタントを「壁打ち相手」として活用することで、最終案に至るまでの検討時間を短縮しているほか、社名や内容を入力するだけで過去の契約書を的確に探し出せる検索精度の高さも業務効率化に寄与している。
新システムの活用により、審査依頼の件数が導入前と比較して約1.5倍に増加したものの、人員を増やすことなく従来と同じ時間内で全ての業務を完遂できている。タイムライン機能によって過去のやり取りや契約の経緯を時系列で正確に追えるようになったことで、懸念されていた業務の属人化の解消も進みつつある。今後は、自動化によって生まれた余力を能動的なリスク情報の収集や企業価値向上に寄与する「人にしかできない付加価値の高い領域」へと振り向けていく。
アルビオン総務部部長の小田部慎一氏は、「ツールは導入するだけでは価値を発揮しない。重要なのは、それによって生まれた時間をどう活用するかという視点だ。空いたリソースを使って次に何をすべきかを主体的に考える力が、これからの法務には求められる。今後LegalOnに私たちの想像もつかないような機能が追加されていく未来を考えると、今から非常にワクワクしている」と話している。