みずほ証券、生成AI基盤「MOAIチャット」導入で業務効率化とリテラシー向上

2024年9月9日08:30|ニュースリリース公開日 2024年3月21日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 みずほ証券は、生成AI基盤「MOAIチャット-Build on ChatGPT-」(MOAIチャット)を導入した。アバナードが3月21日に発表した。

 みずほ証券は、中期経営計画のもとDXを重点テーマに掲げ、フロント部門や間接部門の業務改革を進めている。生成AIは金融業界においてもインパクトの大きなテーマであり、2023年2月頃から「生成AIに対するリテラシー醸成」と「業務への適用」の2つを軸に、生成AI活用のための環境整備について検討を開始した。

 生成AIの導入を短期間で対応可能なパートナーを選定するにあたり、アバナードのMicrosoft Azureを活用した業務システムやインフラ環境の支援実績と、マイクロソフトの最新テクノロジーに関する豊富な知見やノウハウを評価し、アバナードを選定した。

 2023年6月より、主にAzure OpenAIを用いた生成AIの利用基盤の整備と、導入後のビジネス活用、新たな価値創造に向けた支援をアバナードに受け、生成AI基盤のMOAIチャットを導入した。MOAIチャットは、みずほグループ含む約1万人の社員を対象に、議事録やレポート等の文章作成、プログラミングコード生成および開発業務効率化、マーケティングやコンプライアンス業務での活用といったユースケースで利用されている。業務の生産性向上に加え、生成AIに対する社内の意識やリテラシーの醸成につながっている。

 金融機関では特に機密情報の厳格な取り扱いが求められる。とはいえ、機密情報の入力を制限すると利用がなかなか進まないことから、みずほ証券では機密情報も含めた入力を許容するという機能面にこだわり、それをみずほ証券版ChatGPTとしての機能として備え、2023年7月7日のリリースを実現した。

 通常は基本設計からリリースまで3〜6カ月程度の期間で開発を行うため、1カ月でのリリースは前例のない短期間での実現だった。トップダウンで早期実現を目指したことで、社内の関係者が同じゴールに向かったこと、アバナードの柔軟な対応でスピーディな開発を実現した。

 導入後も、みずほ証券はアバナードの伴走支援のもと、オンライン会議形式で全社員参加の「MOAIチャット勉強会」や、生成AI活用のディスカッションを行う「アーキテクチャ検討会」に取り組んでいる。さらに、社内の業務部門で業務課題解決をIT面から担う担当者に向け、業務アプリケーションに生成AIを組み込むよう、機能をAPIとして提供する仕組みも整備した。

ニュースリリースURL
https://www.avanade.com/ja-jp/media-center/press-releases/mizuho-securities-ai