イーデザイン損保、生成AIアバターで顧客接点を高度化 NTT Comと実証実験

2024年9月9日08:45|ニュースリリース公開日 2024年6月3日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 イーデザイン損害保険(イーデザイン損保)とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は6月3日、生成AIを活用して顧客接点の高度化を図る実証実験を実施したと発表した。カスタマーセンターへの問い合わせが多い自動車保険の車両入替業務(自動車保険を契約している顧客が契約期間中に車両を変更する手続き)で、生成AIを搭載したアバター「バーチャルコンシェルジュ」の対応精度などを2024年1月から3月にかけて検証。実用化の検討を進めるという。

 イーデザイン損保は、顧客がWebサイトで自動車保険の各種手続きを完結できるようサービスを設計しているが、PCやスマートフォンの操作に不慣れな顧客などからカスタマーセンターに一定数の問い合わせが寄せられていたという。より多くの顧客が不便なく手続きを完結できる顧客体験の実現を目指し、生成AIの活用を模索したかたちだ。
 
 実証実験では、「生成AIによる対話精度」「バーチャルコンシェルジュのデザイン」「安心・安全な対話の実現」の三つの観点で検証を行った。イーデザイン損保が利用シーンの定義や対話シナリオの提供、評価を、NTT Comがシステム構築やバーチャルコンシェルジュのデザインチューニングを担当した。

 対話精度の検証では、車両入替手続きに関する対話のやりとりやFAQを生成AIに組み込み、カスタマーセンターでの応対を想定した対話モデルを構築した。通常の車両入替手続きに加え、主な運転者が変更となるなどのイレギュラーなケースを含む5種類のシナリオを組み込み、対話の精度や応答速度などを検証。将来的には顧客接点として商用化が可能な水準であると評価した。

 バーチャルコンシェルジュのデザインの検証では、De-Identificationの動画生成AI「Creative Reality Studio」を活用し、実在の社員を基にしたバーチャルコンシェルジュを生成し、外観や動作などを評価した。人間としての自然な動作や応答速度などに課題が残るものの、実務における顧客接点として活用できる可能性があるという。

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評価対象としたバーチャルコンシェルジュ

 安心・安全な対話の実現に関する検証では、悪意のある問いかけや、ハルシネーションの発生を想定した対話を複数の生成AIに投入し、生成AI側に実装されたフィルターが機能するか確認した。実用化に向けて一定の効果は確認できたものの、ルールベースの回答との融合など、さらなる検討が必要であるという結論になったとしている。

ニュースリリースURL
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2024/0603.html