東急エージェンシーは12月3日、AIによる広告意匠審査システム「T-AIチェック」を開発し、東急グループが運営するOOH広告(屋外広告や交通広告など自宅以外で目にする広告全般)メディアブランド「東急OOH」の広告審査に導入したと発表した。審査内容の一貫性を担保しつつ審査回答のスピードを向上させるとともに、コンプライアンスを踏まえてリスクを低減し、東急OOHの品質向上につなげるという。
東急エージェンシーは東急OOHの運用事業を手掛けており、掲出する広告表現については、法令や東急OOH独自の規則を基に事前審査を行っている。従来の審査では人力で確認していたが、24年12月1日から審査過程にT-AIチェックを導入した。
T-AIチェックはAIで広告素材の画像を認識し、文字だけでなく写真・イラスト要素を法令や広告掲出規則に照らし合わせて確認し、懸念事項の有無を抽出する。AIによる回答内容をセカンドオピニオンとして活用し、人間による最終的な判断の迅速化と高精度化が期待できるという。また、T-AIチェックはセキュリティが担保された環境下で構築されており、発表前の広告素材も安全に取り扱うことができるとしている。
同社は今後、メディアオーナーやクリエイティブエージェンシーなどへのT-AIチェックの外販も検討する。