メルセデス AMG ・ペトロナス・F1チームは、自律型エンドポイント管理(AEM)プラットフォーム「TeamViewer ONE」を採用した。4月30日、チームビューワー(TeamViewer)が発表した。従来の「TeamViewer Tensor」から、AIを中核に据えた新プラットフォームへ移行することで、ファクトリーからサーキットまで、チーム全体のIT運用の自律化と生産性向上を図る。
F1の世界では、ネットワークの切断やデバイスの停止は単なるサポート案件ではなく、レース結果を左右しかねない重大な問題となる。同チームは、英国ブラックリーのファクトリーから世界各地のサーキットに及ぶ数千のITおよびOTエンドポイントを抱えており、これらをリアルタイムで可視化・制御し、ダウンタイムをゼロに近づけることが長年の課題だった。
TeamViewer ONEの採用にあたっては、AIを活用した異常検知と自動修復機能に加え、ネットワークが不安定な環境下でもデバイス上で直接動作する信頼性を評価した。膨大なテレメトリデータや遠隔サポートの知見を学習したAIが、問題が顕在化する前に予測し、自律的に対処する仕組みを構築できる点が決め手となった。
新プラットフォームの導入により、エンジニアやスタッフは場所を問わず一貫したデジタル体験を享受でき、トラブル対応に費やす時間を大幅に削減できる見込みだ。エンドポイント管理、リモート接続、およびデジタル従業員体験(DEX)が統合されたことで、チーム全体の業務プロセスが最適化され、実質的な生産性の向上に寄与している。
メルセデス AMG ・ペトロナス・F1チームのCEO兼チーム代表であるトト・ヴォルフ氏は、「F1ではあらゆるベンダーがその価値を証明し続けなければならない。信頼性とパフォーマンスにおいて妥協を許さない我々にとって、TeamViewer ONEへの移行は、スポーツの未来を見据えた戦略的なステップである」と述べている。