シフトプラスは、LGWAN専用の音声認識AI文字起こしツール「eRex(エレックス)」の音声認識エンジンとして、アドバンスト・メディアが提供する「AmiVoice API」を採用した。4月3日、シフトプラスが発表した。行政特有の用語や固有名詞が高い精度でテキスト化されることで、自治体職員の議事録作成などの業務負担が大幅に軽減される。
大阪市に本社を置くシフトプラスは、ふるさと納税管理システムなどの自治体向けソリューションを展開している。自治体業務では、議会や委員会、窓口対応など多岐にわたる場面で音声データが発生するが、その書き起こしやメモ作成に膨大な時間を要することが長年の課題となっていた。また、セキュリティの観点から総合行政ネットワーク(LGWAN)環境下で利用できるツールが限られていることや、自治体特有の制度名・固有名詞の認識が困難であることも導入を阻む要因となっていた。
こうした背景から同社は、自治体職員が日常業務で無理なく使えるツールの開発に着手。エンジンの選定にあたっては、国内外の複数の製品を比較検討した結果、日本語認識精度の高さに加え、人名、地名、制度名といった行政特有の表現への強さを評価し、AmiVoice APIの採用を決めた。単語登録機能により自治体ごとに固有の用語を事前に登録できる点や、複数人の発言者を識別する話者ダイアライゼーション機能の充実も決め手となった。
導入の効果として、利用者からは「日本語として自然な文章になる」「修正時間が大幅に削減された」との声が寄せられている。従来の音声認識サービスでは困難だった専門用語の誤変換が減り、聞き直しを前提としない効率的な文字起こしが可能になった。また、APIの仕様が明確で挙動が安定していたため、シフトプラス側はアプリケーションの業務フロー設計に注力でき、迅速なサービス開発が実現した。
eRexは、自治体AI「zevo」とも連携が可能だ。文字起こしした結果を生成AIで要約することで、さらなる業務改善が期待できる。シフトプラスは今後、文字起こしデータの二次利用や他の業務システムとの連携など、公共領域におけるDX推進をさらに加速させる。