モスフードサービス、Amplitude採用で顧客体験を向上し意思決定を高度化

2025年12月3日00:09|ニュースCaseHUB.News編集部
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 株式会社モスフードサービス(モスフードサービス)は、顧客体験の向上を目的にAmplitudeのデジタル分析プラットフォーム「Amplitude」を採用した。12月2日、Amplitudeが発表した。公式サイト、ネット注文、モバイルアプリを横断したユーザー行動の一元的なクロス分析が可能になり、データドリブンな環境を整える。今後は、顧客理解を深め、データに基づいたマーケティング施策の高度化や、オンラインとオフラインを横断した一貫性のある顧客体験の提供を目指す方針だ。

 モスフードサービスは、ハンバーガー専門店「モスバーガー」を国内外で展開し、国内では実店舗に加え、公式サイト、ネット注文、公式アプリの3つのデジタルサービスを運営している。従来、各サービスの同一ユーザーが別々のユーザーIDで管理されていたため、Webサイトとアプリを横断したユーザー行動の全体像を把握することが課題だった。また、各チームが独自に選定したBIツールを利用していたため、データの定義や分析手法が統一されておらず、全社的なデータ統制が難しい状況にあった。

 そこで、複数のサービスで分断されていたユーザー行動を統括して分析する仕組みを構築するため、Amplitudeの導入を決めた。従来のBIツールでは表面的な分析にとどまっていたが、Amplitudeであれば利用状況の確認だけでなく、ユーザーの行動パターンを把握できる。導入の決め手となったのは、専門知識がなくても直感的に操作でき、データエンジニアの協力を得ずに担当者が自ら分析を行える点だ。

 Amplitudeにデータを集約したことで、公式サイト、ネット注文、モバイルアプリを横断したユーザー行動のクロス分析が可能になった。今まで個別で把握していた利用動向を横断的に可視化でき、ユーザー行動の全体像を把握できるようになった。導入初期段階だが、一つのプラットフォームでデータ管理・分析が可能となったことで、データドリブンな環境が整った。統一された手法で仮説検証を行えるようになったため、データ活用のハードルが下がり、統計や分析の専門知識がないチームでも意思決定スピードが大幅に向上している。

 モスフードサービスは、2025年4月からデジタルマーケティング部を中心にAmplitudeの活用を進めており、今後はコンバージョン率の分析や、休眠・退会ユーザーの行動パターン把握を通じて、顧客体験の最適化を図る。また、AmplitudeのAI機能による自動インサイト抽出や予測分析機能の強化も活用し、チーム全体の意思決定を推進していく計画だ。

 モスフードサービス マーケティング本部 デジタルマーケティング部 デジタルマーケ&CRMグループ グループリーダの桐生智宏氏は、「Amplitudeの導入を通じて新規会員の獲得からリピート利用までのユーザー行動を可視化し、顧客との長期的な関係構築につなげていく。いずれは複数サービスのデータを統合して得られたインサイトをプロダクト改善や店舗施策にも展開し、オンラインサービスとオフラインの店舗を横断した一貫性のある顧客体験の実現を目標としている」と述べている。

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