ANAホールディングスは、航空輸送事業を中心とするグループ29社にクラウド人事労務ソフト「SmartHR」を導入した。4月3日、SmartHRが発表した。グループ全体の共通財産である人事・労務データを一元化し、業務効率化とタレントマネジメントを推進する基盤として活用していく。
ANAグループは、航空輸送事業を核に、貨物、整備、機内食、旅行、地域創生など多岐にわたる事業を展開している。従来、グループ29社では同一の人事システムを利用していたが、現行サービスの終了に伴い、次世代システムへの移行を検討する必要があった。これまでの人事・労務手続きは紙媒体や複数の分散したシステムに依存しており、申請プロセスの煩雑さや、グループ全体での統一的なデータ活用の困難さが課題となっていた。さらに、人的資本開示の重要性が高まる中、経営・人財戦略を支えるために人事データをタイムリーに分析・可視化できる基盤が求められていた。
これらの課題解決に向け、同社は法改正や社会情勢の変化に柔軟に対応できるSaaS製品の導入を決めた。選定にあたっては、現場から管理者まで「すべての従業員が直感的に使える」操作性と、労務管理からタレントマネジメントまでを一貫してカバーする網羅性を重視し、SmartHRを採用した。製品の標準機能を活用することで、今後のアップデートによる最新機能を即座に取り込める点も大きな狙いだ。
全日本空輸デジタル変革室経営サポートチームリーダーの橋本至氏は、「人事データ一元化による人的資本経営の推進をミッションに掲げ、プロジェクトを進めてきた。選定の決め手は使いやすさと運用のしやすさの両立だ。多様な現場の全従業員が直感的に操作することで利便性を高め、より精度の高いデータの収集と活用を目指す」と話している。
ANAグループは今後、SmartHRに蓄積された従業員データを活用し、人的資本経営を支える基盤として、組織の活性化や生産性向上に取り組む。