ANA、DenodoでCX基盤刷新 サービスを継続しながら移行完了

2025年7月10日22:30|ニュースCaseHUB.News編集部
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 全日本空輸(ANA)は、データ仮想化プラットフォーム「Denodo Platform」を採用し、顧客体験(CX)基盤を刷新した。7月10日、Denodo Platformを提供するDenodo Technologiesと、導入を支援したNSWが発表した。既存の業務アプリケーションに影響を与えることなく、サービスを継続したまま新基盤への移行を完了したという。

 ANAは、予約履歴や搭乗履歴、マイレージステータスなどを含めた顧客情報やサービス対応履歴を一元的に管理し、リアルタイムに活用することを目的に、2018年、CX基盤を構築した。以降、ANAの多様なサービスを支える重要なシステムとして活用されてきたが、基盤を構成していたサービスのサポート終了に伴い全面的な刷新に踏み切った。

 新たな基盤の構築にあたって、ANAは複数のソリューションを比較検討し、Denodo Platformを選定。機能性や性能、運用面での柔軟性、コスト、将来の拡張性やサポート体制など、幅広い観点で総合的に評価した結果だという。

 システム刷新プロジェクトは、DenodoのシステムインテグレーションパートナーであるNSWが担当。NSWは導入設計段階から参画し、現行業務の移行、要件整理、システム導入・開発、導入後のデータ活用支援に至るまで、全面的に支援した。

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ANAの新CX基盤(出典:NSW)

 CX基盤はANAの2万人を超える社員が顧客対応の最前線でリアルタイムに利用するシステムであることから、刷新プロジェクトではサービスを継続しながら移行を完了させることが重要な要件だった。Denodo Platformのデータ仮想化技術により、各システムの構成やデータ構造は維持したまま、データをリアルタイムで統合。予約番号などをキーとして顧客情報を横断的に取得できるシステムを構築した。従来提供してきたサービスを維持したまま、現場の業務に支障をきたすことなく、アプリケーションや機能の追加、パフォーマンスの強化、柔軟な拡張を実現したとしている。

ニュースリリース