ビジネスプランニングプラットフォームを提供するAnaplanは、NetAppのデータストレージを採用し、世界4か所のデータセンターのストレージシステムを刷新した。2024年10月23日、NetAppが発表した。Anaplanは、パブリッククラウドとプライベートクラウドのストレージ統合でデータ運用を簡素化し、AIソリューションの開発を促進する。
Anaplanは、AIを活用したクラウドベースのSaaSプラットフォームを通じ、企業の事業計画策定や意思決定を支援している。顧客はAIを活用して意思決定の迅速化、収益増加、売上改善、予測精度向上などの成果が得られる。Anaplanは、SaaSプラットフォームの安定運用のために、クラウドプロバイダとオンプレミスのシステムを併用していた。
NetApp導入以前は、複数のストレージプラットフォームを利用していたため、AIエンジンによる顧客向け分析情報の提供に多くのリソースと時間を要していた。老朽化したストレージインフラの更新を検討する中、Anaplanはクラウドとオンプレミス運用をNetAppのデータ基盤への統合を決めた。NetAppは、AnaplanのAI活用に必要なパフォーマンス、コスト、レプリケーション、可用性などの要件を満たしている。
Anaplanの最高製品・技術責任者であるAdam Thier氏は、「Anaplanでは、プラットフォームのあらゆるレベルにAIを組み込むことで、顧客がより良い計画を立て、ビジネス目標を達成できるよう支援している。以前は、オンプレミスとクラウドのデータが異なるプラットフォーム上で稼働しており、AIデータパイプラインを維持するための作業量が少なくとも2倍以上存在した。しかし、オンプレミスとクラウドのデータを単一のデータストレージに切り替えることで、データ管理に関するすべての変更や設定を全環境に適用できるようになった。NetAppのおかげで、より少ないリソースでさらに多くのことが実現可能となった」と述べている。
Anaplanは、AFF Cシリーズストレージシステムを採用し、SaaSアプリケーション提供に必要な容量を確保しつつ、二次データのワークロードをNetApp FASストレージアレイに階層化することで、コスト削減を図っている。また、データ運用効率をさらに高めるため、NetApp ONTAPを基盤としたパブリッククラウドプロバイダのネイティブクラウドストレージサービスを使用し、ハイブリッドマルチクラウド全体でデータを容易に管理してAIデータパイプラインの高速化を実現する。さらにNetAppのMetroCluster構成により、Snapshotコピーによるバックアップや災害復旧が可能となり、データ運用における高可用性と保護を確保している。これらの取り組みによって、Anaplanの技術チームはデータ運用を簡素化し、AIの実験など、より高度なプロジェクトに集中できるようになった。