メドレー、バックオフィス基盤を刷新 API連携で支出管理を一元化し海外展開に対応

2025年12月9日18:23|ニュースCaseHUB.News編集部
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 メドレーは、バックオフィス業務の効率化とガバナンス強化を目的に、LayerXのAIクラウドサービス「バクラク」シリーズを採用した。12月9日、LayerXが発表した。分断されていた業務システムをAPI連携によってつなぎ、M&Aやグローバル展開に対応可能なシームレスな業務基盤を整備した。

 医療ヘルスケア領域で事業を展開するメドレーでは、これまで業務単位でシステムがサイロ化していたため、手続きが煩雑になり、人為的なミスが発生しやすい状況にあった。また、M&Aによる事業拡大や海外展開が進む中で、グループ全体の支出管理やシステム統合、グローバル対応が急務となっていた。

 そこで、全社で統一した事前申請システムとスムーズに連携し、現場から管理部門まで一気通貫の処理が可能になる点を評価し、バクラクシリーズの導入を決めた。「バクラク申請」「バクラク経費精算」「バクラク請求書受取」「バクラクビジネスカード」の4製品を採用している。

 導入にあたり、メドレーは申請フローをゼロベースで再設計した。分散していた事前申請システムを統一し、API連携によってデータをバクラクと同期させることで、後続の支払申請や経費精算をバクラクに集約する体制を構築した。これにより、散在していたデータがつながり、グループ会社を含めた支出管理の一元化が可能になった。

 また、法人カードの運用も見直した。従来は経理担当が全てのカードを管理し、利用のたびに対面での手続きが必要だったが、バクラクビジネスカードの導入により、部署や利用サービスごとにバーチャルカードを発行する運用へ変更した。利用先や限度額をカードごとに柔軟に設定できる機能を活用し、ガバナンスを維持しながら手続きを簡略化したとしている。M&A後のシステム統合や組織変更の際も、人事情報システムとのAPI連携により柔軟に対応できる体制を整えた。

 メドレー 執行役員 ファイナンス統括部 Accounting & Tax室長の沖山大樹氏は、「長年の課題だった事前稟議から会計システムまでのシームレスな連携が可能になると確信し、移行を決めた。今後は生産性向上に向けた関連サービスの拡充や、AI申請レビューなどの機能強化に期待している」と話している。

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