ニフコは、生産委託先における在庫管理の効率化と可視化を目的に、ZAICOのクラウド在庫管理システム「zaico」を採用した。4月21日、ZAICOが発表した。自社開発のピッキングアプリとAPIで連携させることで、委託工場を含めたリアルタイムな在庫管理体制を構築し、月間70時間を超える作業工数の削減に成功した。
住生活分野などの製品を手掛けるニフコのLife Solutions Companyでは、主要な委託先であるシコー化成との間で、在庫状況が可視化されていないことが長年の課題だった。製品の廃番時に工場側の材料在庫を正確に把握できず、廃棄ロスが発生するリスクを抱えていたほか、目視や手入力によるアナログな出荷業務に伴う誤出荷トラブルの防止も急務となっていた。
システムの選定にあたっては、在庫管理に特化したシンプルな操作性により現場スタッフが迷わず利用できる点と、API連携の柔軟性を評価した。高価な大規模システムを導入するのではなく、既存の自社アプリ「NIFPICK(ニフピック)」とzaicoをシームレスに繋ぐことで、低コストかつスピーディーに自社の業務に最適化した仕組みを実現できることが決め手となった。
導入後の運用では、現場でハンディターミナルを用いてQRコードをスキャンするだけで、ピッキング作業と同時にzaico上の在庫データが自動更新される仕組みを確立した。これにより、月間60時間かかっていた出荷報告作業は3時間に短縮され、20分の1という効率化を達成した。また、従来は約4時間を要していた不具合発生時のトレーサビリティ調査も、システム上の検索により約2分で完了できるようになった。
ニフコ側から委託工場の在庫がリアルタイムに確認可能となったことで、過剰在庫の抑制や廃棄ロスの未然防止も実現している。今後はこの成功モデルを他の委託工場へも展開し、サプライチェーン全体の最適化とさらなるコスト削減を目指す。
ニフコの担当者は、現場のミスへの不安を取り除き、事務方の膨大な手作業を解放可能となったことを高く評価している。現場の混乱を避けつつ確実なDXを推進できるモデルケースとして、活用を広げていきたいとしている。