スターゼン、冷凍加工設備を含む工場設備を常時監視 AssetWatchで予知保全へ

2026年10月1日09:00|ニュース|CaseHUB.News編集部
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 スターゼンは、松尾工場(千葉県山武市)で、回転機器故障予兆検知ソリューション「AssetWatch」を活用し、稼働中に人が立ち入れない冷凍加工設備を含む工場設備の状態を常時監視している。2025年4月に運用を始め、1年以上にわたり活用している。9月30日、導入を支援する三井情報が発表した。設備の異常兆候を早期に把握し、事後保全から予知保全への転換を進めている。

 食品工場では、生産を支えるユーティリティ設備や冷凍加工設備が長時間にわたって連続稼働する。衛生管理上、容易に停止・分解点検できない設備もあるため、状態確認は定期点検や現場巡回に依存しやすい。設備の異常兆候を常時把握することは難しく、トラブルが発生すれば生産計画や製品品質に大きな影響を及ぼす可能性がある。限られた人員で多くの設備を管理する必要があることも課題だった。

 スターゼンは安定稼働に向けた投資の一環として設備保全のデジタル化に取り組み、回転機器の故障予兆検知の仕組みとして初めてAssetWatchを採用した。監視対象は、屋外に設置されたユーティリティ設備と冷凍加工設備である。

 選定理由は主に3点ある。1点目は、無線IoTセンサーをマグネットで取り付けることで、設置当日から設備の状態を確認できる点だ。多くの設備監視サービスで必要となる機械学習モデルの学習期間を待たずに監視を始められる。

 2点目は、振動分析の専門知識を持つ監視技術者「CME(Condition Monitoring Engineer)」による支援である。CMEは、取得データの分析結果を共有するとともに、保全判断に関する助言を提供する。スターゼンはトライアル段階から、設備ごとの状況に応じた分析・助言を受けられる点を評価した。

 3点目は、センサーを設置すれば遠隔で監視できることだ。低温・高湿度の環境で、設備の稼働中には人が立ち入れない冷凍加工設備についても、状態を継続的に確認できる。

 運用開始後は、設備の状態をダッシュボードで随時確認できるようになった。冷凍加工設備を含む工場設備の状態を常時把握し、注意すべき変化や異常兆候を検知した場合には、定期レポートに加え、三井情報から迅速な連絡と保全に関する助言を受けている。

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センサーの設置の様子

 例えば、ポンプの振動が高まった際には、CMEから通知と助言を受けて設備を確認した。その結果、ベアリングが長期間交換されていないことが分かり、故障に至る前に交換準備を進めることができた。

 劣化の兆候を早期に把握できることで、異常が疑われる箇所をあらかじめ特定し、優先順位を付けながら計画的に保全を進められるようになった。状態判断に迷う場合にも、CMEによる専門的な見解や推奨対応を得られるため、保全判断の精度向上につながっている。定期点検では重点的に確認すべき箇所を事前に絞り込め、従来は見過ごされていた可能性がある変化の把握や点検精度の向上にも役立てている。

 三井情報は、対象設備の選定、センサー設置計画の策定、運用開始後の分析結果の共有、保全アドバイスまでを支援している。今後も食品をはじめとする製造業に向け、回転機器の状態監視を通じた設備保全の高度化、生産設備の安定稼働、保全業務の効率化を支援していく。

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