大阪府、Azure上に共通基盤を構築 IT資産の一元管理でコストと運用の最適化図る

2026年4月10日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 大阪府は、行政事務を支える業務システム群が稼働する共通基盤環境を、パブリッククラウドの「Microsoft Azure」上に構築した。システム構築を担当したネットワンシステムズが4月9日に発表した。IT資産の一元管理による運用効率化と、専用回線による高度なセキュリティを両立し、2026年4月より本格稼働を開始している。

 大阪府は「大阪府のデジタル改革の実現に向けた中期計画」に基づき、行政サービスの高度化と利便性向上を目指すDXを推進している。しかし従来の共通基盤環境では、小規模なシステムが多数混在することでCPUなどのITリソースを十分に活用できず、管理の煩雑化が課題となっていた。こうした背景から、業務システムの利用状況に合わせて柔軟に構成を変更でき、コスト最適化が図れるパブリッククラウドの導入を決めた。

 基盤としてAzureが選定されたのは、管理機能を活用したIT資産の一元管理に加え、数日単位での迅速なリソース増減が容易なためだ。ハードウェアを調達する従来手法と比べ、構築の遅延リスクや待機コストを低減できるほか、機器のサポート切れ(EOL)に伴うリプレース作業も不要となるため、長期的な運用負荷やコストの大幅な削減が見込める。

 さらに、パブリックインターネットを経由せず、オンプレミス環境とMicrosoft Azureを専用線で直接接続する閉域網サービス「ExpressRoute」による専用回線接続や、Azure上の異なる仮想ネットワーク(VNet:Virtual Network Peering)同士をMicrosoftの高速なバックボーンネットワークを介して直接接続する「VNetピアリング」を活用することで、行政システムに求められる高いセキュリティを備えた専用(閉域)環境を構築できる点も決め手となった。

20260409_osaka.png
共通基盤環境の概要

 環境の構築にあたっては、日本マイクロソフトと協働体制を敷くネットワンシステムズをパートナーに選定した。同社の他自治体における実績に基づく柔軟なサービス設定や、定期的なアセスメント分析を通じた改善提案が高く評価されたためだ。今後は同社のマネージドサービスを活用し、月次報告やモニタリング、障害対応などを一括で受託する運用体制を整備する。

 大阪府財務部行政DX推進課の川戸守氏は、「情報システムの最適化を図る一環としてDXを推進している。ネットワンシステムズには安定稼働はもとより、引き続き必要な技術支援や提案を期待している」と述べている。

ニュースリリース