ヌーラボは、プロジェクト・タスク管理ツール「Backlog」の有料プランへの転換率向上を目的に、AI型デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)「テックタッチ」を採用した。8月25日、テックタッチが発表した。トライアル中のユーザーが操作に迷うことなく製品の価値を体験できるサポート体制を構築し、データに基づいた継続的な改善を目指す。
ヌーラボが提供するBacklogは、世界で145万人以上が利用するプロジェクト・タスク管理ツール。メンバー間のコミュニケーションを促進し、プロジェクトを円滑に遂行する機能を持つ。多くのユーザーが1カ月間の無料トライアルを利用する一方で、有料プランへの転換率向上が課題となっていた。この課題を解決するためには、トライアル期間中のユーザーが操作に迷うことなく、製品の価値を最大限に体験できるサポート体制が不可欠だと判断した。
そこで、プロダクト上で操作ガイドを表示することでユーザー体験の向上が見込めるテックタッチの採用を決めた。選定にあたっては、ユーザーの行動や習熟度に応じて最適な操作ガイドを表示できる点や、ノーコードでマーケティング施策にも活用できる柔軟な設計、将来的なグローバル展開を見据えた拡張性を評価した。具体的には、初めてログインしたユーザーにチュートリアルガイドを起動したり、各機能に補足説明を表示したりすることで、ユーザーの理解を促進する。
ヌーラボ プロダクトマネジメント部のUIUXデザイナー兼フロントエンドエンジニアである福田誠氏によると、テックタッチの導入に対して、社内のさまざまな部署から肯定的な声が上がっており、その効果を実感している。営業担当者からは「ガイドがあることで、顧客への説明がスムーズになり、非常に助かっている」との声が、マーケティング部門からは「プロダクト上でセミナー告知ができる基盤ができたことで、新たなプロモーション施策を展開できる」との期待の声が寄せられている。
今後は、トライアル時のユーザー行動分析にテックタッチの分析機能を積極的に活用していく。まだ明確になっていない「どのような状態になれば契約率が向上するのか」という点を可視化し、より効果的な施策を打ち出すことが可能になると考えている。
福田氏は、「他のツールではデータの可視化とそれに対するアクションが別々のプロダクトでしか行えない場合が多い中、テックタッチは可視化したデータに基づいて、すぐに具体的なアクションを実装できる点が非常に優れている。これにより、PDCAサイクルを迅速に回し、データドリブンな改善を進めることができると期待している」と話している。