島津製作所は、ガバナンス強化に向けた経営基盤強化の一環として、支出管理プラットフォーム「Coupa」を採用した。クラウド型支出管理プラットフォームを提供するCoupaが発表した。グループ全体の調達購買業務を一貫して管理することで、プロセスの透明性確保やコスト最適化を図る。今後はKPMGコンサルティングの支援のもと導入を進め、データドリブン経営の基盤構築を目指す。
島津製作所は「科学技術で社会に貢献する」を社是とし、2025年4月に創業150年を迎える精密機器メーカー。現在推進中の中期経営計画では、ガバナンス強化に向けた経営基盤の強化を方針の一つに掲げている。具体的には、グローバル製造の拡大に向けた調達機能の強化や、製造BCM(ビジネス継続性マネジメント)の強靭化、データドリブン経営のためのDX推進といった施策に取り組んでおり、これらを実現するため、グループの調達購買業務を統合管理できるソリューションの選定を進めていた。
採用にあたっては、Coupaが島津製作所の求める要件を網羅していた点が決め手となった。具体的には、調達購買プロセスの透明性確保、法規制への対応、サプライチェーンの強靭化に加え、見積情報を含むあらゆる支出関連データの一元化が可能である点を評価した。また、グローバルでの豊富な導入実績や、サプライヤーにとっても利便性の高い機能を備えている点も採用のポイントになっている。
今後は、KPMGコンサルティングの協力のもとでCoupaの導入を進める。グループ全体での調達購買業務の標準化と効率化を図るとともに、支出データを活用した継続的なコスト最適化に取り組む。ガバナンスを強化し、最適な意思決定を支えるデータ基盤を構築することで、経営基盤のさらなる強化につなげたい考えだ。