滋賀銀行は9月30日、次期勘定系システムの中核として、BIPROGYのオープン勘定系システム「BankVision on Azure」を採用すると発表した。経営戦略を柔軟かつ迅速に実行するシステム基盤を構築し、企業価値を高めることで、将来的にはOHR(経費率)50%台、ROE(自己資本利益率)8%の実現を目指す。
同行は現在、変化の激しい経営環境に対応し、顧客中心のサービスを迅速に提供していくための次期勘定系システム構築に取り組んでいる。BankVision on Azureの採用はその一環で、Microsoftのパブリッククラウド「Microsoft Azure」上で稼働し、勘定系のオープン化とクラウド化を同時に実現できる点を評価した。
また、BIPROGYによれば、BankVisionとBankVision on Azureは、他ベンダーの勘定系システムからの移行を含め、これまでに12の金融機関での稼働実績があり、銀行の基幹システムとして高い安全性と堅牢性を確保しているという。
新システムへの移行は、同行の強みである「システム企画力・開発力」と、地域の「多様なネットワーク」を掛け合わせることによる相乗効果で企業価値を高める狙いがある。具体的な目標として、2024年3月末に82.76%だったOHRを50%台へ、3.42%だったROEを8%へと、大幅に引き上げたい考えだ。さらに、企業価値向上によって生み出された原資を、顧客の課題解決や地域への成長投資に振り向け、「地域を幸せにする好循環」を創出していきたいとしている。