オートバックスセブンが、タレントマネジメント製品の導入で戦略的な人材配置と育成を強化

2025年11月18日20:40|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 オートバックスセブンが、統合人事システム「COMPANY」のタレントマネジメント製品「COMPANY Talent Management」シリーズ(以下 CTM2.0)を採用した。11月18日、同製品を提供するWHI Holdingsが発表した。自動車業界の変革期に対応し、データ活用による戦略的な人材配置と育成を推進するのが目的だ。これにより、従業員の経験やスキルなどを活かした持続的な成長を実現するための人材基盤を強化できる。特に、組織人員配置案の作成工数を大幅に削減し、人事部門および管理職の業務効率が向上する見込みだ。

 オートバックスセブンは、自動車業界の変革期に直面する中で、中期経営計画に「人的資本の最大化」「イノベーションを創出する組織の変革」「戦略的な人員配置」を掲げ、人的資本価値の最大化を推進している。しかし、これまで事業戦略の要となる人材情報がグループ各社に分散していたため、全社横断での適切な人材発掘やグループ全体での計画的な人材育成に課題を抱えていた。これらの課題解決に向け、2022年より「COMPANY」シリーズの人事管理や勤怠管理などの製品を採用、グループ各社に分散していた人材データの集約を進めてきた。

 COMPANYのデータ基盤を最大限に活用し、経営戦略と連動したタレントマネジメントをさらに推進するため、新たに「CTM2.0」の採用を決めた。採用にあたっては、COMPANYとのシームレスな連携により、客観的データに基づく最適な人員配置シミュレーションを可能にする点と、継続的な活用を支援する伴走型のサポート体制が評価された。

 CTM2.0の活用により、従業員のスキルや経験といった定性情報と、国家資格や異動・研修履歴、評価といった定量情報を統合し、人的資本を可視化する。この可視化した情報を基に、特定のスキルや業務経験を持つ人材をリスト化し、異動案の作成などに活用することで、次世代技術に対応する人材の計画的な育成・配置を実現する。特に、「どの店舗に高度な専門技術を持つ整備士がいるか」といった事業戦略の要となる人材情報がグループ各社に分散していた課題を解決し、全社的な人材発掘が容易になる。

 また、従来は人事部門が表計算ソフトを用いて手作業で作成していた組織改編案や人材の異動案について、CTM2.0では検討プロセスをシステム上で直感的に行うことができ、管理職との共同編集も可能だ。これにより、異動案の策定から発令通知の作成までの一連のプロセスにかかる工数を削減する。確定した組織・異動情報は、既存の「COMPANY」の組織・人事データベースへ自動反映される仕組みだ。

 オートバックスセブン人事部は、「同一基盤上でのシームレスな連携が可能である点を評価し、採用を決定した。これまで多大な工数と負担を要していた組織人員配置案の作成がシステム上で可能になることで、大幅な業務効率の向上を見込んでおり、創出された時間を、より戦略的な人事施策の立案・実行に活用できる点にも期待を寄せている」とコメントしている。

 同社は今後、CTM2.0を用いて専門スキルの管理を強化していく予定だ。各部署で把握されてきた従業員の専門スキルを全社共通のプラットフォーム上で一元管理し、グループ全体で強化すべき領域や育成対象者を客観的なデータに基づいて特定する。そして、そのデータをもとに計画的な研修を実施することで、事業戦略を支える人材基盤の強化を加速させる考えだ。まずはオートバックスセブン単体での導入・運用を進め、その効果を検証した上で、将来的には連結グループ各社への展開を予定している。

ニュースリリース