マレーシア政府、BlackBerryのサイバーセキュリティソリューションを採用 人材育成にも注力

2024年9月9日08:10|ニュースリリース公開日 2023年11月17日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 マレーシア政府がカナダのBlackBerryのサイバーセキュリティソリューションを採用し、長期的なソフトウェアおよびサービス契約を締結した。2023年11月、BlackBerryが発表した。

 この契約により、マレーシア政府はBlackBerryのサイバーセキュリティソリューションのフルスイートを活用し、マレーシア通信マルチメディア委員会のインテグリティ向上を図る。具体的には、サイバー攻撃の予測・防止機能を持つCylance AIや、NATO認定のセキュア通信を実現するSecuSUITE、政府データを保護するUEM、緊急通信システムAtHocなどを導入する。

 マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は「最先端技術を包括した国際的なパートナーシップを構築しつつ、海外からの投資を誘致した上で、グローバル水準のサイバーセキュリティ人材を迅速に増員し、トレーニングする必要がある」と述べ、政府情報やデータの保護に向けてBlackBerryとの連携に期待を示した。

 BlackBerryは2024年にクアラルンプールに「サイバーセキュリティ・センター・オブ・エクセレンス(CCoE)」を設立する予定で、マレーシアのサイバーセキュリティ能力と即応性向上に向けた専門トレーニングを提供する。同国では現在1万2,000人以上のサイバーセキュリティ専門家が不足しているとされており、人材育成が急務となっている。

 CCoEはサイバーセキュリティ教育とトレーニングに加え、サイバー脅威インテリジェンスとインシデント対応にあたる常時稼働のチームを備える。企業、政府、重要インフラを狙った悪意のあるサイバー活動からマレーシアを保護する支援を行うほか、国家間の情報共有強化にも貢献する。

 カナダのトルドー首相は「サイバーセキュリティは、本地域における平和、安全、協力の促進を目指すカナダのインド太平洋戦略の重要な柱だ」と述べ、マレーシアへのCCoE設立を強く支援する姿勢を示した。

 BlackBerryのジアマッテオ サイバーセキュリティビジネスユニット プレジデントは「マレーシアおよびカナダ政府と連携して、マレーシアのサイバーセキュリティ体制の強化に貢献できることは大変光栄だ」とコメントした。マレーシア政府は今回の取り組みを通じて、サイバーセキュリティ体制の強化と人材育成を推進し、国家の安全保障と経済成長の両立を目指す。

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