東京建物、経理基盤にBlackLine採用 決算プロセス標準化で業務負荷軽減

2025年11月19日19:32|ニュースCaseHUB.News編集部
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 東京建物は、決算プロセスの可視化と標準化を目的に、クラウド型経理業務変革プラットフォーム「BlackLine」を採用した。11月19日、同プラットフォームを提供するブラックラインが発表した。決算業務の効率化と統制強化を図り、高付加価値業務へのリソースシフトを進めている。長期ビジョンの実現に向けた経理財務の高度化につなげたい考えだ。

 東京建物は1896年創業の日本で最も歴史ある総合不動産会社だ。オフィスビルや住宅、商業施設、物流施設、レジャー施設など、国内外で幅広い事業を展開している。経理財務部門では、2020年に策定した長期ビジョン「次世代デベロッパーへ」の実現に向け、従来の財務会計業務に加え、財務健全性と成長を両立させるための支援や実行が求められていた。

 一方で、事業の拡大とともに経理業務は複雑化し、担当者の負荷が増大していた。また、人材の流動化に伴う業務の属人化リスクも顕在化しており、限られたリソースの中でいかに業務を標準化・効率化し、高付加価値業務へシフトさせるかが大きなテーマとなっていた。

 こうした課題を解決するため、同社は持続的な成長を支える経理の業務基盤としてBlackLineの導入を決めた。プロジェクトは2021年8月に開始し、タスク管理モジュールを導入。2021年度の決算から運用を開始している。決算業務のプロセスを可視化して関連情報を一元化することで、属人化やブラックボックス化を解消し、業務負荷を軽減することを狙った。

 BlackLineの導入により、決算タスクの進捗状況や関連情報を一元管理できるようになったことで、業務の標準化と効率化が大きく進展した。決算業務の透明性が向上したため、担当者同士がリアルタイムで互いの状況を把握し、相互にサポートしやすい体制が実現したとしている。これにより、限られた人的リソースをより付加価値の高い業務へとシフトできる環境が整った。

 東京建物 執行役員経理部長の三縞祐介氏は、「当社は総合不動産会社として多様な事業を展開する中で、経理業務の複雑化や属人化、業務負荷の増大といった課題に直面していた。BlackLine導入により、業務の標準化と効率化が大きく進んだ。加えて、決算業務の透明性が向上したことで相互にサポートしやすい体制が実現している。これにより、経理部門としてグループ全体の持続的な成長とガバナンス強化に貢献できると考えている。今後もBlackLineを活用し、経理業務の高度化と長期ビジョンの実現を目指す」と話している。

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