オンワード樫山、PLMを本格運用 サプライチェーン全体のトレーサビリティ確保

2024年9月24日12:30|ニュースCaseHUB.News編集部
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 オンワード樫山は、セントリックソフトウェア(Centric Software)が提供する製品ライフサイクル管理(PLM)システム「Centric PLM」の本格運用を開始した。サプライチェーンのデジタル化と再構築を目指す。9月18日、セントリックソフトウェアが発表した。2021年秋に開始したフェーズ1を経て、2024年6月から全ブランドを対象に、主要取引先との連携を含むフェーズ2が本稼働したかたちだ。

 オンワードグループは、中長期経営ビジョン「ONWARD VISION 2030」でデジタルテクノロジーを活用した企画生産業務の効率化を推進している。グループの中核事業会社であるオンワード樫山では、生活者のライフスタイルやファッションに対するニーズが多様化したことなどにより、新しい業務要件に従来のシステムでは対応できない、商品企画や製造に必要な情報を社内外で十分に共有できないといった課題が顕在化していた。特に商品企画業務はシステム化が限定的で、ブランドごとに独自かつ属人的な管理手法が定着していたという。

 そこで同社は、商品企画業務の属人化の解消と商品データの標準化・統合管理を目指し、Centric PLMの導入を決定した。グローバルなファッションブランドでの豊富な採用実績、検討段階でのデモのクオリティ、柔軟な設定が可能な点や拡張性の高さ、ファッション業界のバリューチェーンの複雑さに特化したソリューションであることなどを評価したとしている。

 Centric PLMの導入により、約60社の取引先を含むサプライチェーン全体で、商品に使用される原材料のトレーサビリティ確保などが実現できるという。オンワード樫山 取締役常務執行役員の樋口剛宏氏は、「上流プロセスである商品企画開発業務からのデータの一元化、モノづくりの見える化、サプライヤーコラボレーションを実現したい」と話している。

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