徳島県那賀町は、遊休施設を利用した車エビの陸上養殖実証実験で、CMエンジニアリングの陸上養殖モニタリングシステム「Bright Noah-1.0」を導入した。9月17日、CMエンジニアリングが発表した。
徳島県那賀町は、2023年3月末に休校となった平谷小学校の校舎を活用し、車エビの陸上養殖事業に着手した。これは、廃校を活用した地域活性化と、環境に優しい閉鎖循環式陸上養殖による持続可能な産業育成を目指すものだ。
このプロジェクトは、CMエンジニアリング、博報堂プロダクツ、Seaside Consultingと連携して進められる。山間部における陸上養殖では、エビの生育に適した水温を維持することが重要となる。しかし、気温の低下により水温が急激に変動しやすい課題を抱えていた。
そのため、CMエンジニアリングのIoTを活用した陸上養殖モニタリングシステムを導入し、水温、水質などの常時監視、遠隔管理を可能にした。これにより、水温変化のリスクを早期に発見し、迅速な対応が可能となり、安定的な車エビ生産の実現を目指している。
Seaside Consultingの平野祐晟代表は、「CMエンジニアリングには親身に対応していただき、遠隔で水質を常時モニタリングできる点で非常に助かっています。このような陸上養殖事業には、欠かせないシステムです」とコメントしている。
徳島県那賀町は、2025年度末まで車エビ生産の実証実験を行い、2026年度からは商業ベースでの事業化を目指している。将来的には、他の遊休施設への展開も視野に入れ、地域活性化と食料自給率向上に貢献していく方針だ。