スズキランド笠岡中央、整備写真管理の工数を削減 保険会社との情報共有を円滑化

2025年8月20日17:26|ニュースCaseHUB.News編集部
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 新車・中古車販売や自動車整備を手がけるスズキランド笠岡中央は、自動車整備業務における情報共有の円滑化を目的に、現場DXサービス「KANNA」を採用した。8月20日、KANNAを提供するアルダグラムが発表した。保険会社への写真提出にかかる工数を大幅に削減するとともに、協力会社との連携を強化。顧客への迅速な情報提供体制を構築し、顧客満足度の向上を目指す。

 スズキランド笠岡中央は、スズキの副代理店として新車・中古車の販売、レンタカー、自動車整備といった総合カーライフサポートを提供している。自動車整備事業では、板金塗装やガラス交換などを外部の協力会社に委託しており、情報共有に課題を抱えていた。リアルタイムでの進捗状況の把握が難しく、顧客からの問い合わせの都度、協力会社に電話で確認する必要があり、回答までに時間がかかっていた。また、保険会社に提出する修理箇所の写真はデジタルカメラで撮影し、PCを介してメールで送受信するなど、管理が煩雑になっていた。

 こうした課題を解決するため、同社はツールの導入を検討。修理案件に関する進捗状況、車両写真、チャット履歴といった全ての情報を一元管理できる点を評価し、KANNAの採用を決めた。協力会社とチャットで手軽に連絡が取れ、電話の行き違いを防げることや、スマートフォン一つで写真撮影から共有まで完結できるシンプルな操作性も決め手となった。以前から情報共有の重要性を認識しており、「誰が対応しても同じ情報を提供できる会社」を目指す上で、KANNAが最適なツールだと判断した。

 KANNAの導入後、最も大きな効果があったのは保険会社との連携業務だ。これまでデジタルカメラでの撮影とPCでのメール送信が必要だった整備写真の共有作業が、スマートフォンで撮影した写真をリアルタイムに共有できるようになり、手間が大幅に削減された。車両ごとに情報や関係者が整理されるため、写真や資料の管理も容易になった。

 これらの業務効率化は、組織全体の円滑な情報連携につながっている。従来、メールや電話に分散していた保険会社や協力会社とのやり取りがKANNAに集約されたことで、情報の確認や引き継ぎがスムーズになった。これにより、担当者は本来の顧客対応や整備業務により集中できる環境が整い始めている。

 今後は、担当者が不在の場合でも、他のスタッフがKANNAで状況を把握し、顧客からの問い合わせに迅速に対応できる体制の構築を進める。将来的には、作業前・作業中・完成といった工程ごとの写真まで顧客に提示することも視野に入れており、業務プロセスの透明化を通じて、さらなる顧客満足度と信頼の向上を目指す。

 スズキランド笠岡中央 代表取締役の松田重雄氏は、「社員全員が同じ情報を共有し、誰に聞かれても明確に返答ができる会社が、真にお客様のためになる良い会社だと考えている。KANNAによって情報がオープンに共有されることで、担当者一人に頼るのではなく、組織全体でお客様をサポートする体制が整う。これはお客様からの信頼を高める上で非常に大切なことだ。KANNAで写真や進捗をしっかり管理し、それをお客様に開示していくことで、安心して任せていただける関係を築いていきたい」と話している。

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