モバイルアプリ開発のColorful Paletteは、スマートフォン向けリズムアドベンチャーゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」(プロセカ)に、New Relicが提供するオブザーバビリティプラットフォーム「New Relic」を導入した。6月27日、New Relicが発表した。
Colorful Paletteが開発・提供するプロセカは、ダウンロード数が3900万を突破し、広くユーザーの支持を集めるとともに、楽曲、キャラクター、衣装などのクリエイターも多数参加し、「プロセカ文化圏」を形成している。
2022年3月に行われた「プロセカ1.5周年イベント」では、1日に170万人がプロセカにアクセスし、バーチャルライブの同時視聴者は12万人に達した。ここでNew Relicを活用し、サービス基盤の安定やバックエンドアプリケーションのボトルネック解消を実現した成功体験があったという。
この1.5周年イベントでの経験を踏まえ、同社は「プロセカ体験」の向上を目指し、New Relicの活用を本格化。プロセカのサービス基盤はメインシステムがAWS上に、リアルタイム通信系システムがGCP上に構築されているが、New Relicの導入により、トラブルシューティングに要するリードタイムを短縮した。さらに、システムに精通したエンジニアでなくても理解しやすいダッシュボードにより、New Relicの観測データを踏まえたボトルネックの解消やインフラリソースの適正化なども可能になったとしている。
New Relicでボトルネックの可能性を徹底的に洗い出して臨んだ23年9月の「プロセカ3周年イベント」では、1日に180万ものアクセスを集めながらも、安定的なサービス提供を実現したという。Colorful Palette執行役員シニアマネージャー/テクニカルディレクターの伊藤寛起氏は「New Relicを活用した運用課題解決の取り組みを経て、問題が顕在化してから対処するのではなく、先回りして問題を解決することの価値や重要性がチームの価値観として定着したことは大きな成果。若手を中心としたチームの練度も大きく向上しており、今回培った知見を今後の運用や新規開発に生かしていきたい」と話している。