MS&ADインシュアランスグループ、AIでロードサービス受付を自動化 ユーザーの負荷軽減も

2024年9月10日15:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 MS&ADインシュアランスグループの三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、MS&ADグランアシスタンスは、ボイスボットとチャットボットをオールインワンで提供するコールセンター向けAIサービス「CAT.AI CX-Bot」を導入した。2024年7月からロードサービスの受付で活用しており、業務効率化とサービス品質向上を図った。CAT.AI CX-Botの提供元であるトゥモロー・ネットが9月10日に発表した。

 ロードサービスの受付は天候不順時や休暇シーズンに需要が急増し、オペレーターの確保が課題になっているという。こうした背景から、三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保は、ロードサービス受付の約17%を占める「バッテリー上がり」への対応の自動化を検討し始めた。

 車のトラブル時に利用するロードサービスは緊急性が高く、受付も迅速な対応が求められるとともに、一度の受付で氏名やナンバープレートなど多くの情報を正確に聞き出す必要がる。受付自動化のためのシステム選定では、ユーザーにとっての分かりやすさを重視し、CX-Botを採用した。

 CX-Botはチャットボットとボイスボットを一つのプラットフォームで併用でき、カメラや位置情報機能を活用してユーザーが直感的に操作できるという。バッテリー上がりの受付では、氏名などの基本情報に加え、車のナンバープレートや位置情報の入力が必要。CX-Botはナンバープレートを撮影するだけでそうした情報を取得可能。入力の手間が省ける上、住所が分からない外出先でのトラブルにも対応しやすくなる。さらに、CXデザイナーによるシナリオ設計により、緊急時でもユーザーを分かりやすくナビゲートするとしている。

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三井住友海上のロードサービス受付イメージ

 また、トゥモロー・ネットによる週次レポートや、対話ログの解析を基にした定期的な品質向上サポートの提供も、採用を後押ししたポイントだった。受付業務でのAI対応完了率の継続的な向上を見込む。

 MS&ADグランアシスタンス オペレーション統括部長の佐藤幸一郎氏は、「受付完了まで電話を切ることなく、音声で入力の案内ができること、写真や位置情報を活用した正確な情報が得られることからCAT.AIの採用を決めた」とコメントしている。

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