NTTソルマーレ、「コミックシーモア」のデータ分析基盤刷新

2024年9月9日08:05|ニュースリリース公開日 2023年10月30日|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 エヌ・ティ・ティ・ソルマーレが、電子書籍配信サービス「コミックシーモア」のデータウェアハウス基盤にOracle Cloud Infrastructure(OCI)上で提供される「MySQL HeatWave Database Service」を導入した。

 NTTソルマーレは、月間利用者数3500万人以上、取扱い冊数121万冊以上を誇る国内最大級の電子書籍配信サービス「コミックシーモア」を運営している。同社は、サービス利用状況や売上データなどの高速かつリアルタイムな分析を実現し、データに基づくサービス利用体験向上に取り組むため、データ分析基盤の刷新を決定した。

 従来のデータ分析基盤では、他社のデータウェアハウス製品とETLツールを利用していたが、運用管理負荷の削減を目指し、MySQLからETLツール不要でリアルタイムにデータ同期が可能な「MySQL HeatWave Database Service」の導入を選択した。

 導入後、サービス基盤とデータ分析基盤のリアルタイムでのデータ同期が可能になり、最新データのリアルタイム分析が実現した。また、複数のクラウドサービスを分析用途に応じて使い分ける最適なマルチクラウド構成を採用し、コスト最適化も図っている。

 「MySQL HeatWave Database Service」は、クエリの処理量に依存しない定額制のサービスであるため、データ分析基盤にかかるコストの削減にも寄与している。さらに、MySQLで実行していたバッチ処理にも活用することで、処理時間を最大で2700分の1に短縮するという効果も得られた。

 NTTソルマーレ電子書籍事業部サービス開発グループの木下高志氏は、「『MySQL HeatWave Database Service』では、サービス基盤とデータ分析基盤のリアルタイムなデータ同期が達成できただけでなく、従来、MySQLで1.5時間程度かかっていたバッチ処理が2秒程度で完了するなど、性能の良さも実感している」と評価している。

 今後、NTTソルマーレは利用履歴、ランキング、レビュー、キャンペーン利用状況についてリアルタイムで得られるデータを活用し、新たな特集やキャンペーンなどの施策立案やオリジナル・コミックの企画など、幅広いユーザーが楽しめるサービス提供に取り組み、データドリブンなサービス運営を強化していく方針だ。また、MySQL内にあるデータと外部データを組み合わせて分析可能にするために、「MySQL HeatWave Lakehouse」の活用も検討している。

20231030_nttsolmale.jpg

ニュースリリースURL
https://www.oracle.com/jp/news/announcement/mysql-heatwave-power-ntt-solmare-data-platform-2023-10-30/